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休止のお知らせ

長い間、当ブログをご覧くださってありがとうございました。本日をもって暫く休止致します。再開はいつになるかはわかりませんが、当分の活動は、同人活動、ピクシブでの活動となります。
ありがとうございましたm(__)m
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イベント行って来ました♪

本を御手に取ってくださり、ありがとうございます♡とてもとても楽しかったです♪通販も受付中ですので問い合わせてくださいね。イベント楽しいです。

「夜会」発行致しました!

私が書いたのはネウネウと「暗黒王」の番外編です。ご興味ある方は是非。

追記:次回作は書けなかった笹塚刑事と三角関係の吾ネウにチャレンジしたいと思います。三人とも辛いやつ・・・。

「夜会」発行のお知らせ

どうにか七月中に発行できそうです。A5サイズ、52ページ、フルカラー表紙、オフセット印刷・送料込み680円です。御申込先は「夜会」ホームページや、ツイッターのDMなどで受け付けています。「美味しい食事」はまだ価格未定です。お届けは七月下旬になります。
どうかよろしくお願い致しますm(__)m

コピー本も発行致します。

イベントに合わせてコピー本も発行致します「美味しい食事」・・・そう、美味しい食事の二人です。8月20日発行予定です。詳しくはこのブログでお知らせいたします。旧作ですがブログも更新していきます。どうか、宜しくお願い致します。

ネウロ受アンソロジーについて

予想以上にページ数が増えましたので、私の小説「50ページ以上」は本にすることが困難となりましたので、いづれブログで発表させていただきます。もう一本は仕上げていますのでどうか、お手に取っていただければと思っております。
いづれも秀逸な描き手さんばかりです。・・・ブログのほうは、随時お知らせさせていただきます。新作小説もあるかもしれません。
また、覗いてやってくださいませm(__)mいつも、ありがとうございます。

イベント参加のお知らせ8月20日インテックス大阪

イベント参加が決まりました。「夜会」という、ネウロ総受けアンソロジー本を発行いたします。どうかよろしくお願いいたしますm(__)m

今後の活動について

暫く同人誌活動の為、お休みしますが、ピクシブや、ツイッターなどで毎日呟いたり、下らない
笹ネウ漫画描いていたりします。
横のリンクのピクシブにアクセス宜しくお願い致します。ツイッターは@bonngore1
で毎日呟いています。発行予定の本はネウロ受け全般で、私はネウネウと、ちょっと歪な笹ネウ書いています。
イベント売りはしません。超極部数で夏発行致します。
もしご購入して頂ける奇特な方が居られるのでしたならば、ここで御申込方法を記載いたします。是非。宜しくお願い致します。m(__)m。こちらでも告知致しますので、時折覗いてやってくださいね。もしかして過去作をアップしているかもしれません。
今後ともどうかよろしくお願い致します。^^

「ノクターン」後書き

・・・暗い話で済みません。2008年、2009年頃は、パラレルなしで、バッドエンドしか書けませんでした。だって、死んでしまうやんっ笹塚刑事て。今は反動でハッピーエンドばかり書いていますが。
「ノクターン」はRAINSONGという副題ついていました。そう、また、BUck-tickの曲です。歌詞とかメロディーで話を思いつくタイプですので単純と言うか・・・。これも前回同様youtubeにバクチク「ノクターン」で検索すれば出てきます。・・・趣味に走ってすみません。
・・・次回更新は遅くなるかも。実は本を出す事を考えていて(イベント参加はしません)コピー本で薄い本を作る予定です。まだ何も決まっていませんが、ネウネウというリクを頂いたので(ありがとうございます)ネウネウと歪んだ笹ネウを書く予定です。本が出来上がればこのブログで告知致しますので、時折覗いてやってください。
ここまで読んでいただいてありがとうございます。感謝を込めて・・・。

「ノクターン」最終話

 「はっ・・・・うううっ」
 「あったけえな」
その言葉に何故か涙が出た。直ぐにシャワーの水飛沫で掻き消されてそまったけれど。
ネウロを高ぶらせるために、反応を示さぬ部分に手で刺激を加えると
 「ひぅ・・・・っ」
喉から驚きと共に、艶めかしい声が漏れる。
 「あああーっ」
 「・・・・くっ」
ネウロの内部がキュウと締まる。笹塚はそれを合図に突き上げ始める。痛みと共に快楽が沸き上がる。最初はゆっくりだった動きが激しくなり、その度に押し寄せる快楽に支配され、笹塚にしがみ付いた手が、爪を立てて背中に突き刺さる。
 「あああっーんっーあっ」
先を促すようなネウロの声が、笹塚の動きを激しくする。
 「はっ・・・うっ・・・ネウロ・・・・っ」
 「んんっ・・・ささづ・・か・・・っ」
同時に極みを迎え・・・・暫く抱き合っていた。

ネウロをバスタオルで包み込みベッドへと運び込むと笹塚はネウロの顔を両手で包み込む。
 「ネウロ・・・まだ終わっていねえよ」
 「あ・・・」
つぷりと水気を含んだ音が脳内に響く、と同時に電流が流れたように身体がぴくりと反応する。
 「うんっ・・・ああああーっ」
笹塚が、再びネウロの内へと入り込んだのだ。
 「あああ・・・もうだめ・・・っ」
 「求めたのはあんただろ・・・言葉通り、刻み込んで忘れなくしてやるよ。」
言うとネウロの足を持ち上げゆっくりとネウロの身体を責め立てる。甘い快楽と、理性のせめぎあい。その二つが更なる快楽を呼び、切なく眉を顰め、喘ぎ・・・笹塚を狂ったかのように求める。笹塚と一つに溶け込むような感覚に自我を失う。
 「笹塚・・・・」
それでもただひたすら相手の名を呼び続けていた。再び、気を失う前に。

・・・・誰かが泣いているような気がして。
瞳を開けようとしたが優しく、瞼に唇が乗せられ、心地よさに目を瞑り、眠りへと落ちていった。
 「ネウロ・・・・」
最後に己を呼ぶ声が聞こえた気がした。


気持ち良さそうに眠っている、魔人を起こさぬように笹塚は身支度を済ませ、部屋を去ろうとして、ふと備え付けのテーブルのメモ用紙にペンを取り、メモ用紙に「ネウロへ」と書いて、慌ててその文字が書かれた紙を千切り取って、屑入れへと捨てる。
ネウロを見ると、気が付かずに眠っている。
 「・・・・好きだ・・・・」
小さな声でぽつりと呟いた。・・・・最後まで言えなかった言葉だった。自分で選んだ道だ、覆すことはできない。だがもしも、こんな人生ではなければ彼を抱きしめて離さなかっただろう。
未練だな。・・・そう思い、背を向けて部屋を出た。



今、ネウロの手の中に紙切れが入っている。「ネウロへ」と書かれたその紙切れはホテルの屑入れから持ってきたものだ。
・・・好きだ、と確かに聞いた。


笹塚は「死」の瞬間何を思ったのだろう。
ヤコの話によると最後の奴はヤコに対して笑みを見せたそうだ。

気が付くと、笹塚のマンションの部屋の中に居た。ある程度片付けられた跡があった。それでも未だ、笹塚の匂いや気配は色濃く残されていた。ネウロは主の居なくなった部屋を見渡し、床の煙草の焦げ跡や、焼酎の空瓶などを見て、不思議に思う。
あんなにも、静かで、熱い人間と。
身体を一つにした痕跡は今も我が輩の中でありありと息づいているのに。


 「ネウロ」
名を呼ぶ声と共に手の中にある小さな紙切れが、好きだと呟いた声が・・・奴の存在が自身の内に、熱く残されている。
 一年。十年。百年。・・・・何年掛かっても消えはせぬ。
目を瞑れば人間よりも優れた脳は、今起こった事のように鮮やかに再生されるのだ。
それでも補いきれぬ部分がネウロの瞳を通して埋めつくそうとする。
ぽたぽたと雫が落ちる。雨のように。
笹塚の部屋の窓越しに目を遣ると、夕焼けが街を赤く染めていた。ビルの谷間に沈んでゆく太陽は、赤く、炎のように熱く燃え盛っている。やがて訪れる闇にあがらうように燃えていた。
・・・まるで笹塚のようだ。

ネウロは窓に寄りかかり、沈んでゆく太陽を見ていた。
やがて、太陽は沈み、部屋の中も暗くなる。
両の瞳からぽたぽたと零れる雫だけが、きらりと光って落ちた。

目を閉じれば、ザー・・・という雨音が聞こえる。そうしてあの男の姿を我が輩はずっと追い続けるのだ。




                                                                   完

「ノクターン」10話

笹塚は、我が輩の顔を見つめた。微笑している。初めて見た、心からの笑顔だ。
 「ネウロ」
 「ああっ・・・笹塚けい・・・じっ」
我が輩の秘所にあてがわれ、ゆっくりと笹塚が我が輩の内へと入って来る。
 「あっああああっ・・・」
 「・・・・っう」
互いに身体を繋げ合う。
 「あああっ・・・」
ゆっくりと、肉襞を掻き分けて笹塚が我が輩の内で動き始める。・・・思い知らされる・・・もっと笹塚が欲しい、と。もっと、もっと欲しい。
それでも、笹塚はネウロを気遣ってか、ゆっくりとしか追い上げない。
 「あ、笹塚刑事・・・っお願い・・・・っ」
他の者には死んでも聞かせられぬ言葉を、涙交じりに言う。
 「欲しい、おねが・・・い、笹塚刑事を・・・僕に・・・っ」
 「ネウロ・・・」
その言葉を聞き、笹塚はネウロの両手を掴んでベッドに押し付けて、容赦なく蕾の入り口から最奥まで突き上げた。追い上げて
 「あああーーっ」
激しさに気を飛ばしそうになるが、寸前でゆっくりと動かれて、引き戻される。
 「・・・・っく」
追い上げる笹塚も、余裕のない様子で呻く。その声や、艶めいた笹塚の表情を見て、更にネウロは乱れ始める。
 「あ、あ・・・もっと・・・っ」
 「ネウロ・・・・」
普段取り澄ました顔のネウロが、今はとてつもなく可愛らしく思えて、愛おしさが募る。恐らくこんな姿を見るのは己が初めてだろう。
丹念に愛撫を施せば、素直に反応をする。
 「あああ・・ささっ・・・」
先程触れられなかった両の乳首に舌を這わせば、ぷくりと立ち上る。丹念に両方とも指と舌と歯で刺激すれば鮮やかな花の様な紅色に変わる。
 「あ、もう・・・っおねが・・・い」
笹塚はネウロの腰をきつく抱き、己の想いをぶつける様に強く突き上げた。
 「ひっ・・・あああ・・・・んっ」
 「はっ・・・・」
笹塚の艶めいた声が、追い上げる姿が、ネウロを熱くさせる。
 「ああああーっ」
全身が熱く震え、笹塚を包み込んだ肉襞は、ブルブルと震え、強く締まる。
 「くっ・・・う・・・」
 「あーああああっ・・・・」
ネウロの最奥へと注がれた笹塚の、その熱さに酔いしれた。


 ザー・・・・・・・。


雨の音聞こえる。
 「ふん、気を失っていたか」
自嘲気味に呟く。・・・・くくく・・人間ごときに。我が輩も落ちぶれたものだ。そう、思いながらも一切の後悔は無い。
窓の外を見ると、綺麗な夜景が見えた。・・・この音はバスルームか。ネウロはホテルのガウンを着て、そっとバスルームを覗く。
 「笹塚刑事・・・」
笹塚はシャワーの水を頭から浴びていた。全身びしょ濡れで微動だにしない。普段から体温の低い身体は更に青ざめて、まるでマネキン人形の様に血の気が失われていた。ネウロは驚き
 「何しているんです、風邪をひきますよ、早く暖めないと・・・」
ネウロが駆け寄り笹塚の背中に手をやると、冷たく、思わず手を離しかけた。冷水を温水に切り替えようとして、笹塚に手を掴まれた。不思議と綺麗な笑みを見せていた。
 「笹塚・・・・」
呟くように笹塚は言った。
 「あんたが暖めてくれるだろ・・・?」
子供の様な表情で言うと、引き寄せられ、ネウロも冷たいシャワーの中へと引き込まれる。
 「ああ・・・こうしていると雨の中みたいだな」
笹塚がネウロを抱き締めるとネウロは笹塚の背中に両手を回し、受け入れる。ガウンの紐を解かれ、性急に喉元に歯を立てられてネウロは呻く。
 「ああ・・・」
そのままバスルームの壁に押し付けられて抱き合うと片足を高く持ち上げられて笹塚の猛った杭を押しあてられる。
 「あああああーっ」
先程の行為で入りやすくなった部分だが、痛みは消えない。強く揺すぶられ、気が遠くなる。
 「ネウロ・・・」

「ノクターン」9話

又、軽く吸い上げ、優しく唇が触れる。唇を重ね合う。・・・心地良かった。少しずつ、箇所を変えながら唇が移動する。軽く唇で触れ、吸い上げる。首筋は余すことなく、唇で蹂躙された。最後の仕上げと言わんばかりに舌が這わされ
 「んん・・・っ」
ぶるり、と身体が震える。支えてくれるものが欲しくて腕を伸ばし、相手の身体にしがみ付こうとして、・・・伸ばした両手を、無情にもベッドへと押し付けられる。
 「あっ・・・・」
怖い・・・?まさかそんなこと、この我が輩が・・・・。
ゾクリと肌が粟立つ。それを宥める様に優しく唇が重ねられ、ゆっくりと下へと降りてゆく。両手は未だ解放されない。肩口へと唇が這い回り、鎖骨へと舌を這わす。
 「ふうう・・・っ」
ああ、お願いだ。・・・胸腺へと舌を這わすが、両の胸の突起には触れずにそのまま腹へと唇を這わし、臍の窪みに舌を入れて舐め上げる。
 「う・・・・っん」
両手の戒めは解かれ、笹塚の身体へとしがみ付く事を許される。・・・お願いだからっ、触れてっ
願いも虚しく、唇は膝に移り軽く、口付けた後、膝裏に舌を這わせ、きつく吸われる。
 「ああっ・・・うっ・・・・」
全身の熱が下肢を覆う様に集まり・・・ああ、お願いだから・・・っ
 「ふううっっ・・・」
涙が溢れた。・・・ああ、我が輩の自尊心を砕くのは、いつもこの男。・・・ああ、既に身体は潤っているというのに。
 「ひぁ・・・・っ」
いきなり花芯を口に含まれ無様に声を立てる。散々焦らして悩ましく泣き乍ら、艶やかな身体を捩じらせて、ネウロを更に追い詰める。
 「あっ・・・んっ・・・くぅ・・・・」
切なく声を上げる、その姿はどんな男女も魅了されるだろう。
 「んーっああああっ・・・・」
ビクリ、と身体を震わせて、達する。・・・荒い吐息の中にも、色気が滲み出て、美しい顔を更に魅力的に見せている。
 「・・・・ネウロ」
呼吸が収まるまで、優しく笹塚はネウロの身体を抱き締める。不思議な色彩を放つ髪を優しく撫でてやる。
 「・・・・笹塚刑事」
 「んっ・・・・?」
 「・・・・抱かないのですか、僕を・・・」
笹塚はベッドから降りて、脱ぎ棄てた上着のポケットから煙草を取り出し、一服すると
 「嵌っちまいそうだからな・・・あんたと寝ると」
言いながら、冷淡な言葉とは裏腹に煙草を持つ手が震えた。・・・・もう、とっくに嵌っているよ、あんたに。
ベッドのネウロが横たわっている傍に腰を掛け、次に放つ言葉を考えて、ネウロの方を向くと、そこには壮絶に、妖艶な笑みを湛えて、艶めいた肢体を晒しながら、笹塚へと魔の言葉を投げかける。
 「僕の身体に、貴方を刻み付けて忘れられなくして下さらないのですか?」
そう言いながら手袋を自ら剥ぎ取って、ゆっくりと自身の中指を舐めて、口に含み唇を窄めて、指を挑発的に唇から抜き取った。その姿に、唇に吸い込まれ・・・笹塚は己の手の中指を、ネウロの紅い唇に触れさせる。笹塚の指はネウロの唇の内へと吸い込まれ、禍々しいほどの紅い舌で、尖った歯で甘噛み、唇で愛撫され・・・全身を嬲られている様な感覚に陥る。
今度は笹塚がぶるりと震えた。
 「・・・はっ・・・・」
微かな吐息が笹塚の唇から漏れた。ネウロはその吐息を聞き、甘く疼く。・・・何が?・・・心も肉体も。・・・長く感じられた。・・・期待と、絶望が。笹塚に拒否されることを心のどこかで恐れている。
優しく髪を撫で上げられ、再び問われる。
 「後悔しないんだな」
返事をする前に優しく唇を触れられて、柔らかな唇が触れ合った。・・・理性よりも本能が支配する。優しい口づけを交わしながらも笹塚は先程ネウロが舐めた指を下肢へと伸ばし、蕾に指を入れて、ゆっくりと慣らしてゆく。
 「は・・・っ・・・んっ」
相手を受け容れる行為がこんなにも甘く・・・そして苦しいとは。・・・肉体よりも脳髄へと、ずきずきと響き渡る。指が二本、三本と増やされる度に理性は打ち砕かれる。
・・・我が輩が、人間ごときに・・・それがどうしたというのだろう。・・・ああ、もう、どうでも良い事なのだ。

「ノクターン」8話

目を閉じれば雨がパラパラと降りしきる光景が見える。


 笹塚の死を知ったのは、奴の死のすぐ後だ。
こんなものなのか。「死」というものは。・・・魔人として生きている我が輩は、生も死もあまり関心が無く。人間より遥かに寿命の長い魔人達は寧ろ刹那的に生きていると言って良い。恐らく人間の様に短い刻を生きている方が遥かに充実感があるのだろう。
享楽的・・・欲望に忠実で生物的には人間より勝っているようだが、知性的な部分では我々魔人たちは稚拙なのだろう。
 笹塚の死を見届ける事も無く。抜け殻になった身体を観る事も無く。・・・ただ、無くなった「駒」が二度と戻らぬ喪失感にみまわれる。

笹塚に我が輩の推理を話した事に後悔は無い。・・・・我が輩に人間の心理は理解出来ぬが、頭のどこかで解っていたような気がする。
短い間に交わした、たわいもない会話が。身体を重ね合った夜が。奴・・・笹塚の死を。
 「駒」を失って、補うものは無く、「無」になってしまった者の代わりは居ない。・・・我が輩は、目を閉じる。人間よりも遥かに上回った脳内の再生力で。・・・あの男の姿を追った。


 「笹塚刑事、事件の処理は終わったのですか?」
釣り大会の後、今日の礼を言う為に電話を掛けて来たのだろう。
 「ああ、何とか終わったよ、あんたにも世話になったな」
 「では、又釣りにでも連れて行って下さい」
笹塚は一呼吸入れてから
 「・・・分かった、じゃあな」
電話が切れる。我が輩の中で何かが同時に切れた気がする。気が付いたら事務所の窓から飛び出し、夜の街を跳躍していた。

 笹塚は電話を切った後、暫く携帯電話を見つめながら胸ポケットから煙草を取り出し一服する。・・・こんなものか。・・・最後の言葉は。笹塚はほんの少し唇を持ち上げた。これで良い。満足だ。俺は・・・。・・・後は念入りに練った計画を実行すれば良い。
すたん。と、何かが降り立った音がした。
 「ネウロ・・・」
電話を切ってから、数分も経っていない。
 「どうやって・・・・」
 「僕には造作も無い事ですよ」
いつもの余裕の笑みで答える。
 「この場所で貴方が煙草を吸っているという事は、僕は自惚れた考えを持って良いのでしょうか?」
・・・ああ。降参だ、何も言い訳出来やしねえ。
 「・・・ああ」
歩道橋の上で俺は答える。・・・・彼はまるで通り雨、いや、スコールか。そう思いながらも、ネウロの身体を抱き寄せていた。そのまま、ネウロは俺を連れて跳躍し、夜の闇に融け込む様に彼と、俺の身体は浮いていた。足元に見えるのは夜景。そして降り注ぐ様な星が見える。まるで星の雨のようだ。
時間にして数秒の出来事だったのだろうが、とても長く空を飛んでいた様だった。
二人で地上へと降り立った。都心にあるホテルの前。・・・彼はにっこり笑う。いつもの人を見透かす様な笑みではなく。自分自身の行動に苦笑いをしている様だった。
チェックインを済ませた彼に続き、エレベーターに乗り込む。彼の顔は穏やかな笑みに満ちている。綺麗な微笑みをしている。
部屋の前に着き、カードキーで部屋を開けようとしている、ネウロを後ろから抱き締めた。
 「後悔してねえの?・・・俺との事・・・」
我ながら女々しい言葉だ。
 「僕は後悔しません、貴方との事は」
そう、ネウロは言いながら細い身体は微かに震えていた。
部屋になだれ込み、官能的なキスを交わす行為をしながら、互いに服を脱がせ合う。荒い息使いが穏やかな吐息となり、やがて艶を帯びる。ベットへと倒れこんだ時、ネウロは身を震わせる・・・歓喜に。・・・ああ。
首筋へと笹塚が唇を寄せる。軽く唇で触れ、吸い上げる。
 「んっ・・・っ」

「ノクターン」7話

今夜の笹塚はおかしい。
 「ふっ・・・うんっ・・・・」
ぴちゃぴちゃといやらしく音を立ててネウロの花芯を舐める音が響く。・・・ああ、何故我が輩はこんな恥ずべき行為をこの男に許しているのか。
下肢を覆う布を容赦なく剥がし、長い脚を剥き出しにすると笹塚は身体を強張らせ、痩せた身体を唯一預けられる椅子に身を任せて、微かに震えているネウロを更に追い詰める様に、笹塚のベルトがかちゃりと外される。
 「ひ・・・うっ」
 「ネウロ・・・嫌・・・?」
返事の代わりに顔を背け、痛ましく目をぎゅうっと瞑る。
 「悪かった・・・・」
言うと、笹塚は服を元に戻してやる。着せ終わると笹塚はネウロを軽く抱き締め、名残り惜しそうに身体をゆっくりと離す。
 「あ・・・・」
ネウロの腕が笹塚を追うが・・・届かない。そのまま笹塚は振り返りもせず、事務所を去っていった。
ドアが閉まる音がネウロの脳裏に響いたまま。
 「笹・・・塚・・・・」
先程まで身体の内を駆け巡っていた嵐のような感覚は、失われそうになっている。それを惜しむ様にネウロは己の身体を搔き抱くように縮こまる。・・・・凍り付くような、寒さ。如何なる炎にも極限の寒さにも耐えられる魔人の身体は成すすべもなく、ただ一人の人間の為だけに感覚が失われる。
 「僕」の中で息づくものは何か。・・・答えは知っている。
 「我が輩」の中で目覚めたものは、我が輩が理解しえぬものであった。
二つの感情はネウロの内では一つの感覚へと融合する。・・・ただ、己のつまらぬプライドが邪魔をしているだけな事も解っている。
 それ、を失ってしまう、喪失感。・・・それ、を考えると、気が、遠くなる。
相手は、己よりもはるかに寿命が短く・・・遠い種族なのだ。・・・笹塚のことを考えると我が輩は・・・我が輩では無くなってしまう。
理解できぬまま感情の元へとかけてゆく・・・その先に待っているのは陶酔と、消失感。
 
 ネウロは堅く目を閉じ、全ての感情を・・・・。「内」へと追い込んだ。

 頭の奥で、ザア・・・と雨が降る音がした。

笹塚は夜の街並みへと消えてゆく。・・・ここ数日の内に準備を整える為に。・・・ふと、街並みが霧に覆われた気がして、来た道を振り返ると、スモッグで汚れた街が見えた。醜く、美しい街。
どこか雨に濡れた様に見えて、笹塚は感傷に陥る。妹の面影を思い起こさせる少女の後ろにいつもいたあの男を。
雨が好きだと言った。
又、雨が降ればいいのに。

 笹塚が帰った後、ネウロは何をするでもなく、ぼんやりとテレビを観ていた。だらだらと見続けて・・・やがて放送が終わり、ザーとした砂嵐の画面が続く。・・・雨のようだ。
ネウロは静かに目を閉じた。消す事が出来ない感情に身を任せ。
あの男のことを考える。
又、雨が降ればいいのに。

「ノクターン」6話

    彼は、雨が好きだと言った。


 「おや、起こしてしまいましたね。」
すっかり綺麗に身支度を整えた姿でネウロは言った。昨夜の事が夢だったかのように、いつもの彼の姿だ。
 「ああ・・・随分早いんだな」
 「昨日の仕事を残していまして・・・泊めて頂いてありがとうございました。」
笹塚はベッドに半身を起こし、玄関へと消えてゆく彼を見送る。バタン。と無機質に扉が閉まる音が笹塚の耳にやけに大きく響く。
 「ネウロ・・・・」
彼こそが雨のようだと思った。気が付くと降って来て、気まぐれに通り過ぎてゆく


ネウロは朝日が昇り始めた朝の街並みを一人歩きながら考える。嵐のように通り過ぎた一夜を。己の内に起こった感情を。
・・・・押し殺そう。昨夜の雨が嘘だったかのように街並みは輝いている。
・・・・ぽたぽたと、時折落ちる雫を残して。


    彼は人外の存在だった。


ああ、成程、と思った。頭の中は整理出来ていないが自分の頭のどこかで、そう、感じていた。


彼が一人で居る時間に事務所に訪ねてゆき。・・・唇を重ね合う。彼は何でもないことの様に受け入れた。・・・これでいいのだ。
消えてゆくべき人間は、残していくものは少ない方が良い。・・・彼には何も期待して居ない。いや、期待してはいけないのだ。
十年前に狂った自分の人生は、更なる狂気を呼び起こし、俺の中で渦巻いている。

椅子に座ったままの彼の束ねられて剥き出しになった項をねっとりと舐め上げて吸い上げる。
 「ん・・・あぅ・・・」
歯を立ててやると、ぶるりと身震いをする。
 「ああ・・・笹塚刑事・・・・っ」
ゆっくりと、下から順に彼の着ているブラウスの釦を外してゆく。
 「あっ・・・駄目・・・っ動けな・・・い・・・」
強く動くとストールの力が飛散してしまうのは聞いた。聴いた上でわざと煽っている。ブラウスの釦を全て外してしまうと、胸元を広げ、突起を探りあてる。
 「ひっ・・・うっ・・・・」
恨めしそうな瞳でこちらを睨み付ける。・・・が突起の先端や周りを解すように指を動かすと、蕩ける様な表情に変わる。
見えない手枷で呪縛された、哀れな魔人に笹塚は、満足気にゆっくりと蹂躙する。笹塚の手がベルトに掛かると、更なる羞恥を煽り、ネウロの背が反り返る。
ふと、笹塚の手が止まり、椅子に座ったままのネウロの膝に己の面を伏せる。何かに耐える様な仕草。ネウロはふと、以前絵画で見た幼子が母親に救いを求めるかのような仕草に似ているその姿に、そっと頭を撫でてやると、顔を埋め乍ら笹塚は、呟くように言う。
 「なあ、あんたは何年生きている・・・?」
 「・・・・年・・・・」
と、信じられないような数字を口にする。
 「ああ・・・そうなんだ・・・」
俺の人生は三十一年か・・・人生の三分の一くらい復讐に費やして生きているな・・・。
 「・・・あんたの生涯に俺の記憶は残るかな」
 「記憶力は良い方ですから」
 「・・・刻み付けて忘れられなくしてやろうか」
伏せていた面を上げて、ゾクリとする様な表情で笹塚は言う。・・・・美しい笑みを乗せて。
返事をする前にスラックスのジッパーを降ろされて、現れた皮膚に唇を寄せられる。
 「んっ・・・・」
下肢を冷たい事務所の外気に晒されて身体が強張る。湧き上がる羞恥は既に己の身体を熱くしてゆくというのに。舌は兆し始めた部分をゆっくりと嬲り始めた。
 「あ、あああ・・・・」
 「いやらしい身体」
羞恥を煽る様な事を言う。・・・ネウロには何故、こんな事を笹塚がするのかが分からなかった。・・・たかが一度寝たくらいで良い気になるなと跳ね除ければ済むはずだ。なのにそれをしない。身体の自由が利かないせいにして、我が輩はこの男を待っていたのではないかと考える。
どうして、この男と寝たのだろう。それにしても。

「ノクターン」5話

笹塚の心に憐憫の情が沸き起こる。だが、ネウロの身体が笹塚の身体に己の身体を押し付けて来て思考が奪われる。湧き上がる感覚に、どうにかしてほしいと、と身体を反らし、切なく喘ぐ。少し開き気味になった唇を重ね合い、舌を絡ませ合う。ネウロの翡翠の瞳に欲情に濡れた色が浮かび上がる。淫らな色彩の筈なのに、何故か可憐な美しさを感じられるのだ。
 「ああっ・・・・」
ネウロの花芯を優しく掴み、ゆっくりと追い立てるように掌で包み込む。括れをなぞり敏感な先端を丹念に刺激すると、ネウロの顔が羞恥に伏せられて
 「嫌、嫌・・・だ・・・」
その顔を優しく振り向かせると、痛ましい表情の上に艶を帯びた表情をしている。髪を撫で上げ、再び容赦なく更に快楽の波に溺れさせる様に刺激すると
 「あああっ・・・・っっ」
ビクリと、身体を跳ねさせて艶めいた声をたてて、ネウロは初めて味わう感覚に戸惑いながらも飲み込まれた。
 「はぁ・・・・っ」
身体は快楽の余韻に身を任せながらも、恥と感じたのか辛そうに眉を寄せている。荒く、甘い吐息を吐きながらも、痛ましく身を震わせていた。
 「ネウロ・・・」
 「笹塚・・・刑事・・・」
まさか、吐精は初めてだったのか・・・?ネウロは笹塚の手に吐き出したものを見て苦々しく瞳を逸らす。苦しそうに眉根を寄せている。痛ましい表情に笹塚はネウロを抱き締める。ゆっくりと戸惑いながらも笹塚の首に己の腕を絡める。初めて味わう絶頂ともいうべき感覚になすすべもなく、飲み込まれた。
・・・もっと抱きしめていて欲しい。閉じていた瞼を持ち上げ、未だに熱の冷めぬ瞳で笹塚を見つめる。上気した頬に艶めかしい吐息・・・。柔らかく開かれた唇に、再び笹塚が口付けると、更に艶を帯びる。ネウロの方も薄く開いた瞳で笹塚を見つめ、笹塚の表情に同じく艶めいた色気を感じ、更に身体を摺り寄せて、甘く誘う。その行為は笹塚から理性を奪うのに充分だった。
 「くっ・・・ネウロ・・・・」
先程ネウロの内から引き出した精を、ネウロの奥へと指と共に浸透させる。堅い蕾をこじ開けて、内を探る。
 「あっ・・・んっ・・・くぅ・・・・っ」
指が入ってゆくと、苦し気な声を漏らす。
 「ごめん・・・痛いな・・・・」
少しでも痛みが紛れるようにネウロの身体を優しく撫でる。優しい愛撫にネウロは甘い吐息を繰り返す。指が二本、三本と増やされる度に辛い声が上がるが、どこか甘さを伴っていた。
 「ああっ・・・もう・・・・っ笹塚けい・・・じ・・・っ」
強請る様なネウロの声音に笹塚は熱く堅い杭を、狭い蕾に押し当てて、一気に貫いた。
 「ああ・・・っくっう・・・・」
ゆっくりと、確実にネウロの内へと己の欲望を沈めていく。
 「あああっ」
 「・・・っく」
笹塚は呻く。ネウロの内壁は笹塚を無理矢理受け入れていた。狭く、ネウロがたてる苦しそうな声は偽りではない証拠に繋がった部分からは血が滲み出ていた。
 「はっ・・・あああ・・・」
苦しそうに息を詰めて苦痛をやり過ごす。知らぬ間に涙が滲み出る。
 「あ・・・笹塚刑事・・・っ」
苦痛の中に少しずつ快楽が混ざり始めて戸惑う。切なく押し寄せる快楽に、なすすべもなく・・・・我が輩は飲み込まれていく。
笹塚は辛そうなネウロに対して、憐憫の情が沸き、腰を引く。
 「あ・・・離れ・・・ないで・・・・」
 「・・・っ・・・ネウロ・・・・」
苦痛に眉根を寄せながらも笹塚の腰に足を絡め、誘う。・・・この男を、離したくはなかった。
 「・・・ネウロ・・・」
優しく唇を重ねながら、奥まで貫いた。
 「ああっ・・・」
ゆっくりと、馴染むまで大きく動かずに、少しずつ刻み込むように動く。ネウロの苦痛を和らげるように花芯を優しく掌に包み込み、宥めるように擦りあげる。
 「んっああああ・・・」
背が反り返り、明らかに快楽を訴える様な声を上げる。その声に安堵し、ゆっくりと追い詰める速度を速める。
 「あっあああっ笹塚刑事・・・っ」
 「はっ・・・・ネウロ・・・」
笹塚もネウロの内部で締め付けられ、激しい快楽を味わう。
 「うっんんーあああっ」
きゅうっと身体が締り、快楽の波に飲まれ、がくがくと身体が震えて、意識を飛ばす。笹塚も内で締め付けられ、呻いてネウロの最奥へと熱い迸りをを放つ。
荒い息使いをお互いにしながらひとしきり落ち着いた後、ネウロを綺麗に拭いてやり身なりを整えた後、ベッドへとネウロを運ぶ。抱き合って、暫くするとネウロは眠った。
その穏やかな表情を見ると、笹塚はカーテンを開いて窓から未だに降りしきる雨を見ていた。

「ノクターン」4話

 「上だけでいいですよ」
と、苦笑しながらネウロは言う。
 「参った・・・あんた、随分と細いんだな」
笹塚自身も細身の方だがネウロは更に細く、ウエストが合わない。長身なのに寝間着のシャツだけでも十分丈が余っている。
ネウロをソファーに座らせると今更ながら後悔する。・・・・キスしちまった。男相手に。
 「・・・・・・」
コーヒーを飲もうとキッチンでお湯を沸かす間、お互いに無言だった。ネウロの分のコーヒーをソフアーまで持ってくると備え付けのテーブルの上に置く。
 「えーと、寒くねえか・・・・?」
 「ええ」
ネウロは幾分落ち着いた様子で、いつもの笑みを取り戻していた。寝巻きのシャツから、細く長い脚が惜しみもなく晒されていて、笹塚は思わず目を逸らす。ネウロが口を開く。
 「・・・・聞かないのですか?」
 「・・・・何が・・・?」
 「どうして僕が貴方を待っていたのかを」
そうか、彼は俺を待っていたのかと、ぼんやりと考えながら、笹塚は煙草を手に取り口に銜え、火を付ける。
 「別に・・・あんたが聞かれたくないことを無理に聞きたくねえし」
煙を吐き出しながら続けて言う。
 「まあ、取り敢えず明日はあんたも仕事だろ?今夜は早めに寝たほうがいい」
 「・・・・・・。」
きわめて冷静に言い放つ笹塚にネウロは押し黙る。・・・・本当にどうかしている、我が輩は。自分の預かり知らぬ部分が、勝手に突き動かされている感情に支配されているように感じる。
ここまで我が輩は、人間に近づいているのか。・・・ただ、この男の姿が見たかった。それだけなのに。恥ずべき行動を起こした自分自身を恨めしく思った。
 「・・・解らないのです・・・自分でも・・・」
ネウロの口を突いて言葉が漏れる。笹塚は灰皿に煙草を押し潰すと、ネウロの方へと向き直る。痛ましく己の身体を掻き抱いて俯いている。笹塚は自然と、ネウロの元へと引き寄せられるように屈み込み、ネウロの表情を伺う。ネウロはその視線を逸らしながら続けて言う。
 「何故、こんなことをしているのか」
 「・・・・ネウロ」
細い体を思わず抱き締めると、ネウロはビクリ、と固まった。身体が無様に震える。その震えを笹塚は感じ取り
 「俺も何であんたにこんなことをするのか分からない・・・・」
言うと、ネウロの頬を両手で包み込み、ゆっくりと唇を重ねた。自然とネウロの身体がソフアーの上へと倒れていき、笹塚が覆いかぶさる形となった。ネウロの首筋へ笹塚が顔を埋め、唇を這わす。
 「ん・・・・っ」
ネウロの口から切ない声が漏れる。綺麗な顔がほんのり赤くなる。もっと、その声が、その表情が見たくて寝巻きの釦を外し、現れた肌を唇で吸い上げる。
 「んんっ・・・・・」
触れられた個所から熱が広がり、その熱さにネウロは切ない吐息を漏らす。釦はどんどん外されてゆき、胸元を押し広げられる。露わになった突起に掌を這わし、指の腹で擦ると、ぷくりと立ち上がった。
 「ああっ・・・」
戸惑いながらも、声が漏れた。片方を指で捏ね、片方を口に含むと耐え切れず、顔を背け、目をぎゅっと瞑る。慣れていないどころか他人に触れられるのは初めてである。・・・魔界に居た頃、他の魔人達からも恐れられて、一切手に触れさせることもなく、過ごしてきたのだ。・・・・こんな、甘く切ない行為は知らない。
己のプライドをかき集めようと必死になるが、全てが流されてゆく感覚になすすべも無い。
身に纏うシャツは完全に押し広げられ、身体の全てを笹塚にじっくりと見つめられて羞恥心に身を震わせる。・・・なんと無様な・・・。
 「ネウロ・・・」
名を呼ばれ、ゆっくりと目を開ける。笹塚と視線が絡み合う。普段、冷静な男が、我が輩を追い詰めるような獣のように美しい瞳をしている。
 「んっ・・・っ」
ゾクリと、身体が震える。手がゆっくりと下肢へと降りてゆき膝から脛にかけて撫で上げられて、がくがくと身体が震え出す。
 「あああっ・・・」
怯えている。他人に触れられるのは初めてなのか。

「ノクターン」3話

笑いが込み上げてきた。何でよりによってカピバラ・・・訳分かんねえ。小さく縮こまったネウロの為にチャンネルを変えてやる。
 「ほら、チャンネル変えたから、もう大丈夫だ。」
背をさすってやり、伏せている顔を覗き込むとバツが悪そうな顔をしている。その顔が意外と幼く見えて思わず頬を撫でる。
笹塚に頬を撫でられると、ネウロは視線を逸らしながらもそっと笹塚の手に己の手を添える。・・・心地よい。
触れることを許された様な仕草は、笹塚の心音を高める。・・・何だ、この雰囲気。べたな少女漫画みたいな。しかも野郎相手に。やべえな。
 「・・・・そろそろ帰ります。」
 「送ろうか、車で」
 「いえ、大丈夫です、ありがとうございました」
動揺しているのは俺だけのようで、助手の彼はいつもの笑みを見せて立ち上がる。そのままさっさと玄関まで歩き、事務的にお礼を言い
 「・・・では、これで。」
 「ああ・・・弥子ちゃんに宜しく」
あれだけ降っていた雨はすっかり上がっていた。

そうして彼の姿は、又、事件の度に何事もなく会う事になるのだが。

今年は雨が多い。先日は笹塚の家に行き思わぬ醜態を晒した。まさか、あんなことで。・・・ネウロはトロイの椅子に深々と腰を掛けながら事務所の窓から外を眺めた。
 「・・・・・笹塚・・・・」
名を口にした事に驚き、狼狽える。奴との付き合いは長い。長いが、あんな風に笑うとは思わなかった。・・・整った顔をしている。普段冷静な表情をしているのに、笑うと綺麗な笑みを見せるのだ。・・・・触れられた手は心地良かった。あれから何度も思い起こしては、あの日の事を思い出す。・・・たかが人間如きに。
 「チッ・・・・。」
舌打ちしながらも、又、あの男の事を考えている。訳の解らぬ己の感情を持て余しながらネウロは椅子から立ち上がった。

 今日は朝から雨だった。笹塚は身体を引き摺りながら自宅へと帰る途中だった。それでも今日は自宅に帰れただけでもましだった。連続テロ事件のお陰でここ暫く帰宅をしていない。
 「・・・・・ネウロ」
先日ネウロと会った歩道橋に、人影が見える。・・・彼だと思った。急いで歩道橋の階段を駆け上がり、笹塚はその人物に声を掛けた。
 「ネウロ」
声を掛けられると、ゆっくりと振り返る。いつものあの笑みは顔から消えていた。
 「笹塚刑事」
笹塚の姿を、その翡翠の瞳の中へと映り込ませると、ネウロは微かに微笑んだ。雨に掻き消されてしまいそうなその儚い姿に、傘を差してやろうと近付く。
 「どうしたんだ、一体」
ネウロは自分でもあきれることをしていると思いながらも言った。
 「・・・貴方に会えるかと思って」
 「・・・・ネウロ」
その言葉に、溜まらず笹塚は彼を抱き締める。身体はびしょびしょに濡れて笹塚の体温を奪ってゆく。冷たく濡れそぼったその姿はこの場所で何時間も佇んで居た事実を示していた。
 自分でも解らない。ただ、笹塚の姿を見たかっただけなのに。抱き締められて、ゆっくりと笹塚の熱が浸透してくる。・・・心地良い。
ネウロはゆっくりと己を抱く腕に自分の掌を重ね、その温もりを味わう。目を瞑り、押し寄せる感情に耐える。
唇が重ねられた。ゆっくりと離された唇。・・・求めたのはどちらだったのだろうか。解からないほど自然な行いだった。笹塚の手から滑り落ちた傘が、からからと音を鳴らして歩道橋の上を転がっていった。

 「今、風呂入れるから」
言いながらネウロにタオルを渡す。
 「貴方も濡れている、僕に構わず・・・」
 「いいから早く脱ぎな」
笹塚は手伝ってやりながら服を脱がす。ネウロの肌が晒されると思わず気恥ずかしさに目を逸らしてしまう。細く、しなやかな身体を浴室に追いやると、笹塚も思い切って服を脱ぐとシャワーの湯をネウロの身体を温めるために、掛けてやる。全身に、暖かさが染みる。・・・笹塚に触れられている箇所が甘く疼く。
 「後は自分で出来るよな。着替え用意してくるから。今日はうちに泊まんな」
ネウロが脱衣所に上がると、手早く着替えさせてやったが用意した寝間着のズボンのサイズが合わなくて困っている笹塚に

「ノクターン」2話

 「何やってんだ、濡れるぞ」
そう言って思わず彼の手を引っ張ると、驚いて彼を見つめた。殆ど濡れていない。にっこりといつもの笑みを浮かべている。一瞬躊躇したが、改めて手を掴むと彼を連れて走り出す。
 「俺のマンションが近くだから、早く、風邪ひいてしまうぞ」
驚いた顔をしていたが、笹塚の強引さも手伝ってか、大人しく一緒についてくる。少し、笑っている。いつもの張り付いた笑みではなく苦笑いを含んだ様なその表情を笹塚は好ましく思えた。
かちり。・・・マンションの鍵を開けて彼を招き入れる。
 「かなり散らかっているけど、まあ、適当に座って。」
珍しそうに辺りを見回している。
 「ああ、悪いけど靴は脱いでくれる?」
玄関からそのまま入ろうとしたので慌ててスリッパを出した。・・・外国の暮らしが長かったのか。そう考えて笹塚はふと思った。いや、そうではない。バスルームに入り、湯船に湯を張りながら笹塚は考えていた。・・・彼には何かこう、常識といったものがないのだ。・・・まるで異界から来たような。・・・そう考えて、直ぐにその考えを搔き消した。湯を張っている間に彼に声を掛ける。
 「何か飲む?」
まだ、珍しそうに辺りを見回していた。
 「いいえ、お気遣いなく」
 「今、風呂入れてっから、入るだろ?」
くすり、と笑う。
 「貴方の方がずぶ濡れですよ。」
そう言われて、改めて自分の身なりを見るとかなり濡れている。
 「あんたは殆ど濡れてねえな、不思議だな。」
 「風邪をひきますよ、僕にお構いなく、お先にどうぞ」
はぐらかされた。
 「じゃあ、悪いけど、先に入るわ、適当に寛いでいて」

 「ふう、可笑しな事になったものだ」
ネウロはシャワーの音を聞きながら、一人ごちる。ソファーに腰掛けて考える。・・・以前も謎を求めて歩いている時に出くわした。今回もそうだ。雨の日は人の心を陰鬱にするのか、謎の気配を感じることが多い。それでなくとも地上の雨の日は好きなので何となく出歩くこともある。・・・都会の雨は瘴気に近い雰囲気を醸し出すのだ。
 「人間の振りをするのも窮屈なものだ・・・それにしても」
・・・笹塚衛士。我が輩は奴を気に入っている。我が輩の手駒の中でも優秀だからだ。

足元のスリッパの履き心地が悪く、苦々しく見つめる。いつもなら煙に巻いて帰るとこだが、何故か今日はそんな気がしない。
 「あんた、・・・・えーと・・・」
 「ネウロです、脳噛ネウロ」
 「ああ、そんな名前だったっけ、風呂空いたから入れば?」
ネウロはくすり、と笑う。
 「僕は結構ですよ。それよりも名前すら憶えておられないとは・・・冷たいですね」
 「・・・悪い・・・」
髪をタオルで拭きながらバツが悪そうに笹塚は謝る。
 「冗談ですよ、謝らないで下さい」
笹塚の様子を見て面白そうにネウロはこちらをじっと見ながら言う。大きな翡翠の瞳は吸い込まれそうなほど美しい。白く整った人形のような顔立ち。ふと、その手で触れてみたくなり、手を伸ばし頬の感触をを確かめる。艶めかしい、肌触り。
 「どうかしたのですか?」
 「あ、いや、乾くの早いなと思って」
咄嗟に言い訳が口をついて出た。・・・・何をしているんだ俺は。がしがしと頭を掻きながら、気を紛らわそうとしてテレビを付ける。テレビを観る為に自然とネウロが腰掛けているソファーに腰を下ろす羽目になり、しまった・・・。と思う。
何となく二人でテレビを見ている。丁度、夕方のニュースの時間だった。画面はどこかの動物園の動物たちを映し出していた。
 「んっ?何してんだ、あんた」
手足をソファーの上に乗せ縮こまっている。長身の彼が小さく見える。
 「どうした、気分が悪いのか?」
ネウロの表情は固まり、首を少し横に振り
 「カピバラ・・・・」
と、小さく呟いた。
 「えっ?」
 「苦手なんです」
画面には大きくカピバラの姿が愛らしく映し出されていた。
 「ぷっ」

「ノクターン」1話

     パラパラと降りしきる雨を見ていた


 少し、都会の慌ただしい雑踏も薄れてきた時間帯。
笹塚衛士は人々もまばらになった街を歩いていた。今日は同僚に誘われての飲み会の帰り道だった。当然車での運転はせず、電車での帰り道だ。
 「降って来たな。」
そう思いながらも、傘を持ってきていないので、そのままどうしようかと考えながら歩いていた。コンビニへ傘を買いに行くほどの雨では無かったし、何より面倒だった。
 「面倒くせえな。」
早くシャワーを浴びて眠りたい。歩道を歩きながらそんな事を考えていると少し先を、青いスーツを着た男が歩いている。雨で薄くけぶるその姿を、横を通り過ぎてゆく車のヘッドライトが映し出す。ああ、確か弥子ちゃんの助手・・・だったっけ。そう思った時、前方で歩いていた男が立ち止まり、ゆっくりと振り向いた。
 「おや、笹塚刑事。」
 「あんた、弥子ちゃんの所の・・・」
 「奇遇ですね。こんな所でお会いするとは。」
翡翠の瞳に、珍しい髪の色。金の髪飾りが少し揺れて、彼の美貌を引き立てる。青いスーツに今時古めかしい白のスカーフを首に巻いている。長身で、細身のその姿は、普通に考えてもかなり目立つ筈なのに、何故か思い起こそうとしても、思い出せない。再度会って、やっと思い出すという有様。
・・・・どうかしている。
 「今、お帰りですか?」
 「ああ、あんたは・・・?」
 「僕は先生のお使いで調べ物を・・・」
言いながらこちらを観察するような目で見ている。・・・苦手だ。
 「へえ、相変わらずお使いってキャラじゃねえのにな。」
 「ふふふ・・・。」
彼は機嫌が良いようで、愉しそうに歩き出す。ここから弥子ちゃんの事務所は逆方向だ。彼はまるで初めて雨を見た幼子の様な好奇心たっぷりの表情をしていた。軽やかな足取りはステップを踏んでいるかの様に見える。
 「雨が好きなんだな。」
 「ええ、好きですよ、貴方は嫌いですか?」
 「あんたは雨に降られてんのに、上機嫌だな。」
 「そうですか、そんな風に見えますか?」
 「ああ、なんか愉しそうだ・・・俺は嫌いというより傘を差さないといけないところとかが面倒臭い。」
 「ふふふ・・・。」
そういうとやはり興味深そうにこちらを向いている。何も言わずににっこりと微笑んでいる。
 「あんたの住んでいる所は、こっち方面なのか?」
 「いいえ」
 「ああ、そう。」
別に興味は無かったが聞いてみた。けれど、それ以上は聞く気にならない。
 「では、笹塚刑事、僕はこれで。」
 「ああ、弥子ちゃんに宜しく。」
彼は踵を返すと元来た道を引き返す。彼と別れてから、暫くして振り返ってみると、既に彼の姿は無かった。

 彼は、そんな存在だった。

その後、事件の度に彼に会うが大抵、ああ、そういえば弥子ちゃんの助手の・・・。といった感じで特別何も思わなかった。
何も・・・。職業柄、人物の顔や特徴を判別するのには自信があったが、元々自分の興味の無い人物に関しては苦手で、人間関係を築くのも億劫だった性質で、あまり深く他人に関わった事は無い。・・・10年来の友人を除いて。・・・いや、彼らにさえ、あの事件以来心を閉ざしている。
 又、彼と出会うとは思ってはいなかった。雨の日に。

その日も、降りしきる雨を横目に急いで自宅へと向かっていた。急に降り出した雨は止む気配も無く、笹塚のスーツを容赦無く冷たく打ち付ける。珍しく今日は夕方に帰って来れた。
 「ああ、面倒くせえな」
そうつぶやいた時、前方の歩道橋に、彼の姿を見つけた。何をするでも無く、急に降り出した雨で慌てる歩行者など気にも留めず、歩道橋の上で佇んでいる。目が、合った。彼はにっこりと微笑んだ。
 「ああ、あんた」
言うと、歩道橋の上の彼の元へと走り出す。

ノクターン注意書き

・2009年8月に発行した同人誌です。前のサイトにも載せました。
・暗いです。アンハッピーエンド。
・15話くらい
それでもよろしければどうぞ。

「二人目の男・2」後書き

終わりましたー短編なのに物凄く時間がかかったよ。吾ネウは難しかった。・・・こんな小説に拍手ありがとうございました。
作中の曲はBUCK-TICK「FLAME」を使わせて頂きました。さびの部分を使っていないという・・・。この曲のお陰でストーリーが思い浮かびました。
作中のたいめんざい、紐でくくるたいいを考えてくださったNさま、K様に感謝です♡ありがとうございました。
次回作は笹ネウ短編だと思います。三月中旬位にアップ出来ればいいのですが・・・もうネタがつきかけています。何とか細々と続けたいのですが・・・。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。では…また・・・。https://www.youtube.com/watch?v=LCmK41u_2wg

「二人目の男・2」最終話

ネウロの花芯から蜜が溢れ出す。内壁がぴくぴくと蠢き、吾代を翻弄させる。
 「くっ、もたねーよ・・・っ」
 「・・・あっ・・・我が輩もだ」
互いに腰を蠢かし合い・・・やがて極みを迎えた。
 「はあ・・・あああーっ吾代・・・っああっ」
 「・・・・くっはあっ・・・っ」
どさりとベッドへ倒れこむ。まだ紐は繋がったままだ。はあはあと互いに荒い息を吐きあう。
 「・・・・っマジで天国へ行くかと思ったぜ・・・・」
 「繋がっている限り天国へは行けぬだろう・・・・」
 「そうだな、快楽地獄が待っているもんな」
吾代はそういうと、ネウロの両足を肩にかけ再び、腰を蠢かす。
 「くっ・・・貴様・・・・あああっ」
紐で繋がれたまま腰を蠢かす。
 「ああ、すっげーいいな正常位は・・・気持い・・・くっ」
 「あっはあっ・・・ああああんっ」
ネウロが快楽にのめり込む。愛おしいその姿を抱きしめながら、吾代は至福の時を味わう。ゆっくり突き上げたり強く突き上げたりして、ネウロを翻弄する。
 「あっあっ・・・はあ・・・っ」
時折乳首を舌先で舐めて、指で弄ると背を反らし、善がった。・・・堪らない。
 「あああ・・・吾代っ」
 「イクか・・・良しっイケっ」
 「あああああ・・・・っ」
 「・・・・・ううっ」

気が付いたら又、二時間経っていた。恐ろしい。・・・・ネウロはそのまま寝てしまっている。シャツを着せてやり、身体を綺麗にしてやった。吾代は煙草を口に銜え音量を下げてCDをオーデイオにかけた。

花が咲き乱れる様に 花が死んでいくように
君が咲き乱れる様に 俺は生きていけばいい
花が咲き乱れる様に 花が死んでいくように
俺が咲き乱れる様に 君は生きていけばいい

別れた恋人同士が互いの幸せを願っているのか、お互い離れ離れになった恋人たちが相手を想う曲なのか解らなかったが、社長が、あの男が、そう言っているように聞こえた。

君は生きていけばいい

 「ああ、生きていってやらあ・・・社長、おまわり。」
ちらりと吾代は眠っているネウロを見ながら呟いた。
 「すんげー苦労しそうだけどな」
くくくと吾代は楽しそうに笑い、煙草をふかした。


 「起きろ、吾代」
ドカッと蹴りで起こされた。身体は襖へとのめり込む。
 「てめえ、この前張り替えたばっかなのに」
 「貴様が寝汚いのが悪いのだ・・・我が輩は帰るぞ。」
 「まっまてよ、今、着替えっからよ、・・・送ってやるよ」
 「ならば早くしろ・・・謎の気配がするのだ」
吾代は急いで着替えて事務所へと送ってやった。
 「ご苦労。」
そのままビルの前で別れようとするネウロにちっと舌打ちをする。昨夜のあれは何だったんだ。そう思っていたらピタッとエレベーターの前で止まった。
 「吾代・・・今晩は開けておけ、あのスナックへ行くぞ」
吾代はぽかんとした顔を一瞬見せた後、笑った。
 「良し、わかった仕事が終わったら直ぐに待ち合せな」
 「遅れたら、殺す」
手をミサイルの形にして吾代を脅しながら笑う。綺麗な笑みだ。そのままエレベーターに乗って行ってしまった。
 「くっそーっまたあいつの言いなりかよ」
そう喚きながら車へと向かう。ふと、空を見上げた。綺麗な青空が目の前に広がる。人々は忙しなく動いている。出勤時間だ。

君は生きていけばいい


そう口ずさみながら、吾代は楽しそうに車を走らせた。


                                                                          完

「二人目の男・2」8話

 「・・・くっ・・・あっ」
 「・・・・っああああ」
ふわふわと意識が飛びそうなほど気持ちが良い。ネウロの花芯を擦りながらも、もう片方の手でネウロの乳首を捏ね回す。繋がりが深くなる。奥まで入った。
 「あっはあ・・・」
仰け反るネウロの美しさに吾代は有頂天だ。・・・・相変わらず良い声で鳴きやがる。腰を揺らめかされて吾代は一気に昇りつめる。
 「あ・・・化け物・・・ちょっ・・・まっ・・・ああ」
一気に昇りつめて、吾代は手で顔を覆う。
 「んっ・・・何だ、達してしまったのか?」
 「・・・・くそっ情けねえ・・・・っ」
 「フハハ早漏が。」
 「うるせえ、テメーがあまりにもエロイからだろーが・・・ほれ直ぐに勃起しただろうがっ」
 「ん・・・・・あっ・・・・っ」
 「今度はこっちの番だぜ、ひいひい言わせてやらあ」
そう言うと、下から強く突き上げた。
 「あっああああーっ」
 「はっ・・・いい眺めだな」
乱れて身を捩じらせる姿は美しく、凄艶だ。二人でより強く腰を振り合った。
 「くそっ・・・そこらの女より美人じゃねーかよ・・・くっ」
 「あっふっ・・・・吾代っ・・・もうっ・・・ああっ・・・」
 「限界かよ・・・くっ・・・俺もだ・・・イクぜ、一緒にイクぞ」
弾みを付けて強く突き上げた。
 「あああ・・・あっはっ・・・」
 「うっくぅ・・・・」
びゅくっと蜜が飛び散って、吾代の顔に飛び散る。吾代はネウロの奥深くに飛沫を叩きつける。
 「んん・・・ああっ・・・・」
内で吾代の熱を感じ、ネウロは身体を震わせる。吾代はネウロを抱き止めて繋がったまま抱き締めた。
 「はあ・・・好きだぜ、化け物・・・」
 「吾代・・・・」
 「ど、どうしたよ化け物、なんで泣いてんだ・・・俺何か悪いことしたか?」
吾代は焦ってネウロの頬から流れる涙を拭ってやる。
 「解らぬ・・・ただ、我が輩は何かを失い、何かを得られた様な気がするのだ・・・我が輩の中にはまだ、奴が残っているというのに」
吾代はネウロの頭を撫でてやる。
 「てめーはずっと泣きたかったんだろうが・・・。あの、おまわりが死んだ時にな。それが出来なくて、今迄溜まっていたんだろうがよ。それが、今、てめーの中で弾けただけだ。心配すんな。」
 「・・・そうなのか?」
 「たぶんな・・・やべえ、俺まで泣いちまうじゃんかよ・・・くそっ」
吾代はネウロを抱きながら胸にうずくまって泣いた。・・・・情けない。そう思いながら社長を思い出し、この化け物の心情を思うと泣けて仕方がなかった。
ネウロは吾代の髪をそっと撫でてやる。・・・スゲエ、こいつ、普段外道なのに女神みてえだと、顔をそっと覗くとキスをされる。深く甘いそれは、吾代を煽る。
 「まったく貴様は・・・何だ、こんな時に、その股間は」
 「悪りい、・・・その、・・・生理現象で・・・・」
語尾が小さくなる。
 「フン・・・ならば我が輩から離れぬようにこうしてやろう、貴様は我が輩の一生の奴隷なのだ。」
そう言うと、枕元のタオルを手に取りしゅるしゅると手の中で紐へと変えてゆく。そうして、吾代の首へと巻いた。
 「ちょっと待て、犬扱いするなや・・・こうしてやらあ」
紐で互いの首を引っ張り合う。
 「なんだこれは」
 「こうしていれば、離れねーだろ・・・こっちも離す気なんてさらさらねーよ、化け物。」
 「フン、ならばこうして行為を行うしか無いではないか」
ベッドの上で正座をしている吾代の上へと乗り上げキスをする。
 「あ・・・化け物・・・」
 「我が輩が欲しいか、吾代」
美しく、妖しげな笑みを見せる。
 「欲しいに決まってんだろ、化け物・・・今更聞くなよ」
ネウロは正座している吾代の上に跨り蕾に再び杭を押し当てる。
 「「ああっ・・・」」
同時に声を漏らした。対面座位の体勢だ。お互いに抱き合って、愛を探り合うのに必要な行為を始める。
 「はっあああ・・・ああ、まるで心中しているような気分だ」
腰を揺らめかしながらネウロは言う。確かに紐で結ばれて、今から死ぬ前に抱き合っている気分になる。そういった嗜虐的な発想が頭を過って、それもいいかもと思ってみたが
 「死んじまったら元も子もねーじゃねーか、俺たち二人とも生きていくんだろーが・・・はあっ」
 「んっ・・・では、これは二人で生きてゆく絆というやつか・・・はぁ」
その言葉に、じんっと吾代の胸は締め付けられる。ネウロの身体を抱き締めながら
 「そうだよ、生きてゆくんだ・・・俺たちは・・・くっ・・・・」
突き上げながら答えてやる。
 「あああーー吾代っ」
 「くっ・・・化け物っ」
互いに腰を蠢かし合いながら、キスをする。・・・この化け物がとてつもなく愛おしい。
 「はあっあああああ・・・っ」

「二人目の男・2」7話

 「何だ、泳ぐつもりか?」
 「ちげえよ」
車から缶ビールを取り出すと、中身をドボドボと海へ流し込む。
 「社長の遺体を沈めた場所だ・・・時折こうやって供養してんだ」
 「海を汚しているだけではないのか?」
 「ち、ちげーよ、心の問題だろーが、こっちが供養していると思えば供養になんだよ」
 「そんなものなのか」
 「そんなもんだ。」
ぼんやりと海へ沈んでいくビールをネウロは眺めている。ふと、ネウロは顔を上げた。
 「吾代、一度帰ってから別の場所へ集合だ。」
 「へっ?」
 「酒を飲むから車はやめておけ」
 「飲みの誘いかよ」
 「ふむ、そんなところだ。」


 「よっしゃーデートだああっ」
吾代は気合を入れて颯爽と持ち合わせ場所へと向かった。
 「遅いぞ雑用」
いきなりドロップキックを喰らわされた。
 「テメーが早いんだろうが、これでも三十分前に来てんだぞ」
 「まあ良い、行くぞ。」
繁華街を通って路地裏のスナックらしき店へと連れて行かれた。ネウロは懐かしそうに扉を撫でている。
 「何だよ、スナックか?」
 「入るぞ」
そう言うとネウロは扉を開けた。カウンターの奥に少しやつれた六十代半ばの女が居る。ネウロを見ると驚いた表情を浮かべ、涙を流す。
 「ネウロちゃん、どうしていたのよ、この三年間、いつ来るかと待っていたのよ」
 「病気をしていまして、治るまで三年かかってしまって・・・ご無沙汰をしてしまいました。」
ネウロはにっこり笑った。
 「さあ、座って・・・あら、お友達連れて来てくれたの?」
 「好きな物を頼め、支払いは貴様だがな。」
 「けっ・・・そんなことだろうと思っていたぜ」
 「あら、ちゃんとボトル残ってあるわよ」
焼酎のボトルを出して来て、テーブルに置いた。ネウロは驚いてボトルを見た。笹塚と書かれたネームプレートの上にネウロと書かれたプレートが重ねられていた。
 「衛士ちゃんが貴方が来たら、ボトルを入れてくれって言って・・・」
ネウロと書かれた文字を見て、笹塚の字だと解った。震えそうな手でそのプレートを指でなぞる。
 「残されてたじゃねーか、化け物、てめー宛てに奴なりのメッセージがよ」
 「我が輩は・・・飲めぬというのに・・・・。」
笹塚と書かれたプレートを手の中に握りしめた.
焼酎の水割りが作られてグラスが運ばれて来た。そのグラスを見つめながらぽつりと言う。
 「ふん、我が輩もアクセサリーが良かったぞ、・・・色気もくそもない」
 「仕方ねーよ化け物、まあ、酒は俺が飲んでやらあ」
グラスは三つ用意された。ネウロはスーツの懐から煙草を取り出して口に含み火を付けて灰皿に置き、カウンターの空いた席にグラスと共に置いた。乾杯をして、ママとたわいもない話をする。
 「また来てね、忍ちゃん・・・ネウロちゃんと一緒に、そのほうが衛士ちゃんもきっと喜ぶから」
やつれて見えた顔が明るく輝いて見えた。
 「おう、また来るぜ」
そう答えて店を後にする。ネウロは微笑している。
 「又、ここに誘ってくれるんだろな」
 「当然だろう、貴様が居なければ、酒が減らんからな」
笹塚のプレートは外さずにネウロのプレートと共にボトルにぶら下がっている。少し妬けるが仕方がない。あの店がある限りはずっと一緒に化け物はあの刑事を思っていられるのだ。


あの曲をぼんやりと聞きながらも吾代は待っている。傲慢でドSな主人を。突然窓ががらりと開いて、土足でずかずかと入り込んできた。
 「おめーなあ、鍵渡してんだから普通に玄関から入れやーっ」
 「良いではないか、どちらでも・・・おお、ベッドを買ったのかしかもでかいぞ、このいやらしい下僕めが」
 「下僕って言うな」
抱き寄せてキスをする。・・・・服を脱がせあう。吾代はぎこちなくネウロの服を取り去ってゆく。
 「フハハ・・・緊張しているのか」
 「うっうるせーよ、脱がせにくいんだよ、この服・・・」
全ての布を取り去ると抱き合った。ベッドへとネウロを横たえると、改めて抱き合った。
 「貴様は我が輩のものだ・・・勝手に居なくなったりするな、良いな」
 「おう、てめーも俺から逃げんなよ。」
ネウロはにやりと笑い、吾代をひっくり返すと、下に組み敷いて、身体に乗り上げると、性器を口に含む。
 「あっ・・・ちょっ・・・いきなり・・・うっ・・・・」
相変わらず上手い。吸われ、唇で締め付けられて舌先でチロチロと敏感な箇所を狙って舐められる。
 「くそっ・・・イッちまうっ」
ネウロは綺麗な笑みを見せた。思わず見とれているとネウロは吾代の上に跨ぎ、見せつけるように枕元にあったゼリーを手に取り自分で蕾を解してゆく。
 「くっ化け物、いやらしいぞ」
 「フハハ・・・見せつけているのだ・・・んっふっ・・・」
 「くっ・・・てめえ・・・あっ」
充分に潤してから自ら杭を蕾にあてがった。

「二人目の男・2」6話

黒っぽいスーツを纏っている。別人かと思う様な険しい表情をしている。・・・この男の闇の部分が透けて見えた。何も言わず、押し倒されて、犯されるように抱かれる。
トロイの上で喘ぎながら我が輩は喜んでいた。この男を抱いているのは我が輩だからだ。この男は我が輩のものだからだ。ああ、ほら、我が輩を犯しながら苦しそうな顔をしている。こうして、しっかりと身体を抱きしめられている。
優越感に浸りながら行為を受け入れ、のめり込んだ。
 行為が終わった後、笹塚は煙草を口に含みながら、呆けたように床に座り込んでいる。我が輩は起き上がり、笹塚を抱きしめた。ぼんやりしながら笹塚は我が輩に凭れ掛かるように身体を我が輩に預けている。
子供のような表情だ。この男の闇は払われて、今はただの迷い子の様だった。


 「冷たい・・・」
触れた身体は冷たかった。額の銃痕さえなければまるで生きているかのようだ。・・・・我が輩の中の何かが失われてゆく。
このままこの男をどこかへ・・・誰も来ないような山奥へ、朽ちぬように魔力を施して・・・連れて行こうと考えたがやめた。もう、我が輩を抱く腕も、あの時折見せる怜悧な瞳が熱く燃える瞳ももう、存在しないのだ。この男の魂は失われてしまった。
髪をそっと撫でてから直ぐにその場から立ち去った。



何故、こんなにもあの男のことを思い出すのだろうか。吾代とあんな行為をしたからだろうか?吾代とあの男は火と水程に違っていて戸惑う。
 「フウ・・・・」
溜息を付いた。無性に何かに飢えている。・・・謎か?否、違う。・・・違う。何かを探さなければならない。何を?
気が付けば事務所を飛び出していた。


 「おう、資料持って来てやったぜ」
バツが悪そうに吾代は事務所へとやって来た。
 「あ、吾代さん」
弥子が出迎えた。三年前は制服だったこの少女も今はスーツ姿で立派に探偵業をこなしている。
 「化け物はどーした?」
 「それが、私がここへ来た時から居なくて、多分謎でも探しに行っているんだと思うんだけど・・・いつもはこんな事無いのにね、何かあったのかな?」
はあ・・と吾代は溜息を付いた。
 「吾代さん、ネウロと何かあったの?」
 「い、いや、別に何もねーよ」
吾代は焦りながら資料を置いて直ぐに事務所を後にした。流石に昨夜のことは口が裂けても言えない。帰り道にCDショップを見つけたので、寄って、あの曲を探す。シングルカットされていないので、アルバムを探すと、ベストアルバムの中にあの曲が入っていたので購入する。このアーティスト自体には興味はなかったが、車の中で全曲聞いてみようと車のデッキにかけてみた。だらだらと聞いていたが、あの曲がかかると、吾代は、ある場所へと行ってみようと思った。

 「やっぱりここかよ、化け物。」
瓦礫に蹲っている、ネウロがゆっくりと吾代の方を向いた。廃ビルの中だ。・・・あの刑事が命を絶たれた場所・・・。
 「花、買ってきてやったから供えとけ。」
花束を渡すが、受け取らず、ぼんやりとしている。吾代は横に座ると、花束を瓦礫の上に置く。
 「・・・・奴の住んでいたマンションは既に別の誰かが住んでいた。・・・墓に行っても骨だけしか残っていない・・・もう、奴の痕跡は無いのだ。」
吾代は煙草を口に銜えると火を付ける。暫く吸っていると漸く口を開いた。
 「そんなもんだ・・・俺なんか社長が死んでも墓さえ作れなかった。・・・結局このピアスが形見になっちまった。」
 「良いではないか、我が輩には何も残らなかったぞ、あの男は我が輩には何も残さなかった。」
 「いや、残さなかったんじゃなくて、残せなかったんだろうが・・・死ぬ覚悟をして生きていたんだろうがよ、あいつは・・・。」
ふうっと煙を吐き出すと
 「おめーが気に入らねーなら、このピアス、捨ててもいいぜ」
ネウロは驚いた表情で吾代を見る。
 「捨てるな、大事なものなのだろう」
 「これが無くなっても俺の中には社長が居るからよ・・・形は無くなっても俺の中で生きてやがんだ。俺の思い出の中とか・・・身体の中とかによ。」
 「・・・・・・・・・。」
 「意味わかんねーか?おめーの中にもあのおまわりが居るんだよ、おめーの中で生きてやがる。おめーが気が付かないだけでな。」
 「我が輩の中にか・・・」
吾代はごろりと横になる。
 「いてて、石が多いな・・・。少なくともあの刑事と出会ってなかったら今のおめーは全く別の道を歩んでいたんじゃねーのか?俺は社長と出会って後悔した事なんざねーし。・・・忌々しいがあめーとも出会えたしよ」
ネウロは花束の中の一輪の花を取り出すと花弁を毟る。掌に花弁を乗せるとふうっと息を吹きかけた。はらはらと花弁が舞い踊り、散ってゆく。
 「人間というものは儚いものだな・・・このように直ぐに散ってゆく。」
 「それでも生きているんだぜ、一生懸命によお、おめーがどれだけ強くて長く生きるか知らねーけど、おめーも生きてんだ。・・・生きている限りは精一杯前を向いて生きて行こうぜ・・・俺の中の社長と、おめーの中のあのおまわりと共によ。」
吾代は立ち上がるとネウロに手を差し出す。ネウロはその手を握って立ち上がる
 「俺は。おめーの中に居る男ごと愛せる自信がある・・・おめーは?」
 「貴様の中にいる男ごとか・・・まあ、いいだろう正直貴様を愛しているなどと言えぬが・・・良いだろう、受け入れてやる」
吾代はネウロを抱きしめた。そっとネウロは腕を回す。
花束は、そっとその場所へ供えた。
 「ちょっと付き合えよ、化け物」
車で移動して埠頭へとネウロを連れてきた。

「二人目の男・2」5話

くすっと我が輩は笑って
 「そういうことにしておきます」
と、答える。ママと乾杯をして笹塚とも乾杯をした。無表情の顔が少し柔らかく見える。
 「ごめん、酔ったみたいだ・・・」
 「お送りしますよ」
タクシーを呼んで笹塚を送ってやる。
 「悪いな、こんなはずじゃ無かったのに」
 「いいえ、お気になさらずに」
タクシーから降りると笹塚は珍しく微笑んだ。
 「付き合わせて悪かった・・・ありがとうな」
 「いえ・・・」
そう言ってすぐにマンションの玄関ホールへと消えてしまった。
それから何となくあのスナックに誘われることが多くなり、普段は見れない笹塚の姿が見れるようになった。喋っているのはママばかりで、時折相槌をうったり程度の不愛想さは変わってはいないが、時折微笑するのだ。その顔が好ましく思えた。
 ある日、帰り道に立ち止まって抱き寄せられた。不思議なことに不快に感じなかった。
 「ごめん・・・酔ってる・・・」
直ぐに離れたが、笹塚はバツが悪そうにしている。ふと、悪戯心が沸き起こり、逆に抱き着いてやった。笹塚は案の定、驚いている。我が輩より少し背が低いのでつむじが見えた。・・・ああ、失敗だ、心地よく感じる。
 相変わらずスナック通いは続いた。笹塚の家族の話や昔の笹塚の話を聞かされた。
帰りに時折抱き合うようになって、今日は唇を重ねられた。
 「ごめん・・・こんなことして」
冷静な笹塚がほんの少し顔を赤くしている。そんなところも、何もかも好ましく思えるようになった。それにキスとやらが心地良い。
・・・・いつものように唇を重ねていると、強く抱きしめられて、耳元で囁かれた。
 「うちに寄っていく・・・・?」
頷いた。
唇が心地良い。この男の腕が心地良い。・・・・玄関からキスをしながら服を脱がせあい、ベッドへと雪崩込んだ。髪を撫でられる。我が輩はぼんやりとしながら次の行為を期待している。・・・無様だ、人間相手に。
 「んっ・・・笹塚・・・刑事・・・・っ」
身体中に優しく掌が這い回る。ああ・・・心地良い。素肌が触れ合ってこの男の肌が意外と滑らかな事を知って、この男の身体に腕を伸ばして抱き合った。身体の芯がじんっと染みわたるような良い心地だ。耳に唇が触れ、そのまま唇が這ってゆく。時折顎鬚が当たってくすぐったい。
 「あ・・・はぁ・・・」
気が付いたら声を漏らしていた。身体も火照り、触れられたところからどうしようもない疼きが沸き起こる。笹塚を見上げると熱っぽく我が輩を見つめている。下になっているのは我が輩の方なのに、この男の方がぞくぞくするような表情を見せている。
胸元を探られて、乳首に触れられてじわじわと感覚の波が押し寄せる。
 「ああ・・・笹塚刑事・・・」
 「嫌?・・・嫌なら止めるよ・・・」
返事の代わりにこの男を強く抱き締めた。唇と手が滑り、やがてその場所へと辿り着いた。
 「・・・・っ・・・あっ・・・っ」
びくっと身体が跳ねた。口の中へと入ってゆく。その熱さと濡れた感触に引きずり込まれていく。
 「はあっ・・・あああ」
そこから全身に甘い痺れが走る。どうにかなりそうだ。甘い痺れが突き上げる衝動に変わり・・・・やがて弾けた。
 「はあ・・・っ」
荒い呼吸音が聞こえる・・・ああ、我が輩のだ。・・・これが、我が輩が味わった初めての快楽だ。抱き合って、笹塚は我が輩を気遣いながらそっと奥に手を伸ばす。身体が跳ねた。指が身体の一番奥まった場所に入ってくる。
 「・・・くっ・・・ううっ・・・」
 「痛てえな・・・ごめんな・・・」
ゆっくりと時間をかけて慣らされてゆく。宥めるように唇を重ねられて、我が輩は無様なほど震えている。
ああ・・・人間ごときにこんなことを許しているのだ。
足を広げられて、枕に顔を伏せた。
 「・・・ネウロ・・・」
名を囁かれて、伏せた顔をゆっくりと笹塚に向けた。この男はこんなにも美しい表情をするのかと思うほど男の色気に溢れていた。柔らかな笑みを見せて、我が輩を引き裂いてゆく。
 「ああーっ」
衝撃に、悲鳴に近い声をたてる。笹塚にしっかりと身体を抱きしめられて、逃れられない。
 「う・・・くっ・・・」
 「・・・・・・・っ」
笹塚が目を瞑って呻く。その声を聴き、ゾクリとする。意外と睫毛が長い・・・そう思いながら苦痛に耐えながら視界が霞む中、笹塚を見つめていた。
 「あ・・・はぁ・・・」
奥まで入り込まれて笹塚の身体にしがみ付く。
 「ネウロ・・・」
身体を引き裂かれているのは我が輩だというのに、この男が可愛らしく思えて仕方が無い。我が輩は震える手で笹塚の髪を撫で、頭を撫でた。・・・ゆっくりと突き上げられる。
 「あ・・・くぅ・・・ああっ」
芯を擦られて、苦痛と共に甘い疼きが走る。笹塚が我が輩の肉体を駆け巡る。やがて頂点を迎えた。
 「ああっ・・・笹塚刑事っ・・・っ」
 「くっ・・・・ネウロ・・・・」
笹塚が我が輩の内で弾けた。我が輩は笹塚を手に入れた。・・・そう思い、ほくそ笑む。

関係は続いた。いつものスナックの帰りのみならず、待ち合わせて街をぶらついた帰りに、毎回ではないが笹塚の所へ行き、抱き合った。


ある日、ふらりと夜中に事務所へ笹塚がやって来た。いつものスーツ姿では無い。

「二人目の男・2」4話

高い声をあげて身体を震わせる。
 「あっあああ」
内壁が蠢く。吾代は呻き、更に突き上げる。・・・こうしていると、こいつを征服しているようだ。いよいよ行為もノッてきた。
 「あああっ・・・ささ・・・づか・・・刑事・・・っ」
 「えええええええええええええええええーーーっ」


 「フハハっこのインポが」
吾代は布団の上で正座をして泣いている。
 「うるせー最中に他の男の名前を口にするからだろうが―っ男心はデリケートなんだよっ」
 「仕方が無いだろう、我が輩はあの男以外知らなかったのだから」
 「よりによって、あのおまわりだってのが気に喰わねーよ」
ネウロは吾代のシャツを纏って壁に佇んでいたが不意に吾代の前に屈み込む
 「フン、貴様こそこれは何だ?」
吾代のピアスに指をかける。S・Kとイニシャルが入っていた。
 「これは・・・」
バツが悪そうに言う。
 「社長が俺にくれたものだ・・・」
ふうっとネウロは溜息を付くと素早く着ていた服を着終えた。
 「帰るぞ」
慌ててネウロを抱き寄せるが、突き飛ばされた
 「待てよ、帰るなよ、化け物」
窓を開けるとそのまま跳躍した。
 「おい、こら待てや―」
直ぐに姿が見えなくなって、残された吾代は茫然とする。服を着て、そのまま布団の上に座り込んで頭をかかえた。
 「くそ、・・・上手くいかねえな」
耳のピアスを取り、掌で転がす・・・・誕生日に社長が俺にくれたものだ。ゴミ箱に捨てようとして、手が震えた。・・・・駄目だ出来ない。唯一の社長の遺品とともいえる物だ。
それにしても、さっきまでのあいつの様子がおかしかった。急に帰ると言いだしたり。
そう考えた時、着メロがなった。どうせ望月のおっさんだろうと思って出なかった。ふと、曲のフレーズが耳に飛び込んで来た。

あの日恋が死んだ 消えてしまえ何もかも
あなたの横顔 見えなくなる
ずっといてね 心の中
今は眠ってこの胸に 燃える炎はやがては消える

何て切ない歌詞だろう。さっき着信があったときにこの曲を聞いたのだろう、あいつは・・・・。




ネウロは事務所でぼんやりと三年前の事を思い出していた。
 「ああ、あんた、弥子ちゃんの所の・・・」
不意に声を掛けられて驚いた。繁華街のど真ん中だ。・・・我が輩はこの街独特の瘴気を吸いにふらりとこの街へと降り立ったところだった。
 「えーと・・・」
 「ネウロです。脳噛ネウロ。」
 「ああ・・・そうだった」
目の前に居る、常に冷静な態度を崩さない男が、今日は違って見えた。顔がほんのり紅く、足取りも多少覚束ない。
 「どうされたのです?随分と飲まれている様ですが・・・貴方らしくありませんね、笹塚刑事」
その言葉に珍しく笹塚は口の端を持ち上げた。
 「同僚に飲まされた帰りなんだけど・・・これからもう一軒行くけど、付き会ってくれる?」
そう言って肩をぽんっと叩かれた。この男の珍しい行動に戸惑う。
 「いえ、僕はお酒は飲めませんし・・・これで帰らせて頂きます。」
 「ウーロン茶で良いよ・・・すぐそこだから」
ふうっと我が輩は溜息を付いた。まあ、刑事と酒に付き合うくらい損はしない。それに普段は見られない笹塚の酔っぱらった姿というのにも興味を惹かれる。
 「良いでしょう、・・・一杯だけですよ」
勿論、物質は口に出来ぬので後でトイレで吐く羽目になるのだが・・・。そのまま連れられてネオン街の薄暗い路地裏の店へと連れて来られた。瘴気の濃い、我が輩にとってなかなかの快適な良い場所だ。表の看板は電灯が切れかかっていて、時折思い出したかのように灯り出す。笹塚はそんな店の一つのドアを開ける。どうやらスナックらしい。
 「いらっしゃい、あら、衛士ちゃん」
店のカウンターから厚化粧の六十代くらいと思われる女が出迎えた。
 「久し振り・・・ママ」
良くある場末のスナックだ。カウンターと二席のテーブルがこじんまりと店内に収まって居る。
 「あらあら、珍しい、他に人を連れて来るなんて・・・しかも何て綺麗な人なの、男の方で残念だけど」
 「一人で来るつもりだったけど、途中で会ったから・・・」
 「ああ、そうね・・・今日、だったわね」
そう言うと、スナックのママとやらははらりと涙を流した。二人組なのにテーブル席へと案内されて上等とは言えないソファーに腰を掛ける。程無く酎ハイの水割りとやらが何故か四つ分とウーロン茶がテーブルに置かれた。笹塚は気まずそうに言う。
 「悪いな・・・こんな日に付き合わせてしまって・・・」
 「今日はね、命日なのよ・・・衛士ちゃんのご家族の」
 「ああ・・・それで・・・」
だから、らしくもなく我が輩を誘ったのか。・・・ちっ、面倒だが仕方あるまい。ここまでついて来たのは我が輩なのだ。それに普段見せない笹塚の内側が観れた気がして興味深い。この店のママとやらは家族ぐるみ付き合いで、良く笹塚は父と母と妹で来ていたらしい。
 「未成年者飲酒禁止では?」
 「ん・・・まあ、ジュースって事にしといて」
バツが悪そうに笹塚は言う。

「二人目の男・2」3話

両乳首を指で捏ねると身体を捩じらせる。
 「ほら、テメーもその気に、又、なってんじゃんよ」
ネウロの花芯を弄る。
 「くっうううっ・・・」
 「二発目いっとくか?」
ネウロの足を広げさせて、片足を肩に持ち上げると既に硬くなった雄の部分を蕾に押し当てる。
 「あっ・・・吾代・・・いきなり・・・ああっ」
先程の行為の後なのでぐちゅっと音を立てて内へとスムーズに入り込む。ネウロを横たえて、横から押し入った。
 「くっ・・・横壁もいいな・・・・」
 「五月蠅いぞ・・・っく・・・あああっ」
 「・・・うっ・・・すっげー気持ちいい・・・っ」
 「あっ貴様は最中にごちゃごちゃと・・・ああっ」
 「いいじゃねーかよ、喋らせろよ・・・っく、いいなこの体位・・・」
ぐちゅぐちゅと音を立てて抜き差しを繰り返す。
 「あっ・・・くそっ」
又、内壁を締め付けられて吾代は呻く。
 「フハハっ・・・いい気になるな・・・つ・・・ああっ」
片足を降ろし、蕾に突き立てたままネウロの身体を俯せにする。腰を持ち上げて後ろから強く突き立てる。
 「あっはあっ・・・ああああっ」
 「いい恰好だぜ化け物っ・・・はあっ」
 「・・・っ貴様・・・っああああ」
 「あーゆっくりしてえのに、もう限界になっちまった・・・」
奥まで突き入れネウロの尻を揉みながら腰を大きく振る。肉体がぶつかり合う音が響く。
 「・・・くっイクぞ化け物っ」
後ろからネウロに覆いかぶさって乳首を抓む。
 「ああっーああああっ・・・・っ」
 「うっ・・・締まって・・・気持い・・・っ」
同時に極めて布団に倒れこんだ。
 「はあ、スゲエ・・・最高だな、おい・・・ははっシーツ汚れちまった」
 「・・・貴様は本当に喧しいな・・・」
ネウロに腕枕をしてやろうとして腕をまわすとうざったそうに跳ね除けられた。
 「何だよ、色っぽくしろよ」
 「気色悪い・・・雌ではないのだ、そんな事出来るか・・・それより早く立ちバックとやらをやれ、その為に来たのだ、わざわざ」
 「ちっ・・・何だよ、俺は別にやりたいだけじゃねーよ・・・俺はその・・・おめえと付き合っているつもりだと思ってんだからよお」
言い募れば、言い募るほど情けなくなってくる。吾代はがばっと起き上がり、ネウロを抱き寄せる。
この化け物には愛は理解できないのだ。そう思うと、虚しさよりも逆に愛おしさが沸いて来るのだ。
 「フン・・・うっとおしいが、まあ良い・・・」
 「ば、化け物・・・・」
頬を摺り寄せて抱き合った。突然曲が流れた着メロにしたあの曲だ。吾代は裸のままキッチンの方にスマホを取りに行った。
 「ちっ、おっさんからかよ・・・もしもし、だからプレステ4買うなって・・・扱い方教えるから明日にしろよじゃあな。」
スマホを持って戻って来ると、ネウロは布団の上に座っている。
 「どうした、化け物・・・気分悪いのか?」
 「・・・何でもない。帰るぞ・・・」
 「何だよ、どうしたよ、冗談じゃねー、帰さねーよ」
布団に押し倒し、伸し掛かるとキスを繰り返す。キスを深くし、官能的なキスに変えてゆく。
 「んん・・・っ」
 「ああ、又、勃っちまった」
勃ち上がった性器をネウロは手袋を外した手で擦り上げる。
 「うっ・・・してくれるのかよ」
吾代が立ち膝になるとネウロは屈み込んで口に咥える。舌先チロチロと先端を舐め、袋に吸い付く。
 「んっふっ・・・あっ・・・」
口淫をするネウロに手を伸ばし、指先で乳首を捏ね回す。吾代が腰を揺らすと口内にすっぽりと咥え込んで、唇で締め付けられる。
 「うっスゲエ・・・上手えな・・・くっ・・・駄目だ・・・」
ネウロの口から外させると、吾代はにやりと笑う。
 「立てよ、立ちバックしてやらあ」
腕を掴み、立たせると壁に手を付かせ、腰を突き出させる。
 「はあ・・・・あああ・・・っっ」
花芯を擦りながら、杭を蕾に押し当てる。蕾がヒクついた。男を未だに知らぬ様な色と、普段は慎ましく閉じている部分が、まるで妖婦のように欲しがっている。いやらしい身体だと思いながらも、そそられて一気に貫いた。
 「ああああっ・・・はぁっ・・・っ」
 「くっ・・・最高っ・・・」
凄く良い。強く突いた後でゆっくり腰を揺らすとネウロはビクリと反り返る。

「二人目の男・2」2話

 「あっ、貴様は可愛くない・・・はぁ」
 「くっ・・・うるせえよ・・・っ・・・うっ」
ごりごりと押し合いながら行為を続ける。憎まれ口を叩きながらも、俺の下でいやらしい表情を浮かべながら快楽に耽っている、この化け物が愛おしかった。擦り合わせながら手で両方掴んで擦り立てると、同じ様に黒手袋を外して同じ様に擦り合う。お互いに高ぶらせあって腰を蠢かし合った。
 「あああ・・・・っっ」
 「くっ・・・・イクっ」
同時に弾け飛び、蜜が、ネウロの腹から顔に飛び散った。
 「はあ・・・っすげえ気持ちいい・・・」
タオルで拭ってやり、顔に掛かった蜜はべろりと舐めて取ってやる。行為の名残で、ぼんやりしながらも不機嫌そうにしているネウロにキスをしようとしてやめた。
 「何だてめえ、すげー不機嫌じゃねーか・・・良くなかったのかよ」
 「フン、・・・まだ行為の最中ではないか」
そ、挿入の事か・・・っ「うっ」と吾代は再び兆し始めた部分に手をやる。
 「そ、そりゃそうだけでも・・・てめえ、ムードがねえんだよな」
 「ごちゃごちゃ煩いな・・・帰るぞ」
起き上がろうとするのを押さえつけて唇を押し付ける。
 「むっ・・・・んっ」
ムードが無いならその気にさせるだけだ。・・・両方の乳首を捏ねながらキスを続ける。
 「は・・・あ・・・貴様・・・っ」
 「すっけー弱いよな、ここ」
 「くっ・・・ああ・・・っ」
良い声を立てながら手を吾代の頭に伸ばし、髪を掻き回す。吾代は掌を滑らせて、ネウロの再び兆した花芯に手を伸ばすと上下に擦る。
 「はあっ・・・あああっ」
下の袋も揉みながら、枕元にあるゼリーを手に取る。中身を指を滑らせて、奥まった部分にある蕾を探り当て、塗り込む。
 「あああ、吾代っ」
ぬるりと指が入ってゆく。相変わらず狭い。指を増やしてゆくと内部がヒクついた。奥までゼリーを塗り込んで慣らしてゆく。
 「はぁ・・・あああ、吾代っ」
 「待ってろよ・・・直ぐに入れてやっからよ」
いきり勃った杭を蕾にあてがうとネウロの足を大きく広げる。
 「行くぞ・・・」
 「んっう・・・」
内へと入り込む。
 「あっ・・・すげえ・・・っ」
 「あああああっ」
先端が入った。腰を進めると内襞が内へ、内へと引き摺り込む様に蠢く。
 「くっ・・・てめっ・・・すげえっ」
浅い所で抜き差しを繰り返す。
 「ああっ・・・はぁ・・・吾代っ」
びくびくと身体を震わせるネウロを見て吾代は深く突いた。
 「ああーーっ」
くそっ、いい声で鳴きやがる。それに布団のシーツを掴んで快楽に震える姿は絶品だ。しかも、名器。・・・興奮して奥まで深く突く。
 「あっああっ・・・はあ・・・」
 「スゲー可愛いな・・・おめえ・・・くそっ」
さっき一度抜いていて良かったと、心底吾代は思った。早いと早漏と馬鹿にされるだろう。
 「おめーの感じる所、奥だな、そらっ」
入口まで引き抜いて奥まで一気に貫いた。
 「ああーーっはっああああっ」
背を逸らせ、眉根を寄せて、凄艶な表情を見せる。ガンガン腰を振る。ネウロの花芯は反り返り、蜜を滴らせている。・・・ああ、すっげえ綺麗だ。
 「うっ・・・くそっ」
内で締め付けられて、蠢いた。ネウロは吾代をにやにやと見て笑っている。
 「てめえっ・・・この、泣かすぞ」
乳首に吸い付きながら大きく強く突いた。
 「あーっあああっ吾代ーっ」
限界が近い。ぶるぶる震えて、耐えている。こっちも限界だ。
 「良し、一緒にイクぜっ」
抱き合って突き上げた。
 「くっ・・・ああ化け物っ」
 「ああああーーっはあああっ」
奥深くに放つと、びくっと身体を跳ねさせ、吐精した。
お互いに荒い呼吸を吐き合った。
 「・・・はあ・・・スゲエよ化け物・・・ヤル度に気持ち良さが増しやがる」
 「はあ・・・貴様は五月蠅いな、静かにしろ・・・・」
イッた後の憎まれ口も可愛く感じる。病気だなと思いながら、己の杭を抜いて、身体を拭いてやり改めて抱き締めた。ネウロの髪についた髪飾りを弄びながら髪にキスをする。・・・駄目だ、またムラムラしてきた。
 「貴様・・・当たっているぞ」
 「仕方ねーだろ、男だからムラムラしたら勃起すんだよっ」
 「雄同士でムラムラするのか」
 「おめーもノリノリだったじゃねーか」
そう言うと吾代はネウロの乳首を指で弾く。
 「くっ・・・・」

「二人目の男・2」1話

仕事を急いで片付けて、吾代は家路へと急いだ。今夜は化け物がやってくるのだ。時計を見ると五時半、・・・まだ早いだろうがどうにも気が急いで、居てもたっても居られなくて車に乗り込んだ。・・・・今日一日中、あの化け物のいやらしい姿が頭の中に浮かんで仕事に支障をきたしそうになりながらも
 「これが終わったら立ちバック・・・立ちバック・・・」
と呟きながら、てきぱきと仕事をこなした。普段以上のスピードが出て、「立ちバックパワースゲエええ」と、あほなことを考えながら車を走らせる。スピード違反を起こしたら洒落にならないので何とか気持ちを落ち着かせようとラジオを付けると曲が流れてきた。

あの日恋をした 忘れかけた花が咲く
ある日恋を知った 炎みたいな
あの日恋を知った 胸の釦外しては
あなたの横顔 盗み見ていた
ずっといてね 私の中
今は 笑ってこの胸に 燃える炎は やがては消えるけれど・・・

曲が終わりDJがアーティスト名と曲名を告げると吾代はメモを取った。アヤ・エイジア以外殆ど聞かないのに何故かこの曲には惹かれたのだ。
家へとたどり着き逸る気持ちで、今朝、シャワーを浴びたが、再びシャワーを浴びて部屋を片付ける。・・・六時半。そんなに早くは来ないと分かっていても、部屋の中をうろうろとし、スマホを弄る。ふと、さっきの曲を思い出し、検索をして、動画サイトでもう一度聞く。気に入った。早速ダウンロードし、着信用の音楽に設定した。待っている間のそわそわした気持ちがまぎれる。インターフォンを鳴らすタイプではないので、どこから入ってくるかわからない、緊張感が増した。
ぎいいーーーと扉が開く音がして、見ると扉の下のほうから覗き込む、不気味な姿で現れた思い人の姿があった。
 「うおっびっくりするじゃねーかよ、もっと普通に入ってこれねーのかよ」
 「雑用の部屋に来るのにこれで十分だ。」
 「ちっ、又、雑用かよ」
 「嫌か?では奴隷二号」
 「格下げすんなよ・・・もうそんな間柄じゃねーてのに」
 「フン」
と、相変わらず土足で上から目線で吾代を見下げる。
 「肉体関係が在ろうか無かろうか貴様は一生我が輩の雑用係だ。」
 「ちっ、そんなこと言って良いのかよ」
吾代は何事も無かったかのような振る舞いに苛立ちを覚え、二つある部屋の一つの部屋の扉を開け放った。布団が敷かれていて、二つ枕だ。枕元にティッシュとタオルとゼリーが置かれていて準備万端だ。
 「逃げんなよ。・・・覚悟して来たんだろうがよ」
じろり。と化け物に睨まれた。にやにやしながら吾代は立ちあがり、いきなり唇を重ねた。
 「自分で布団まで行けないならお姫様抱っこしてやるよ」
 「フン・・・・」
青いスーツを脱ぎながら布団まで歩いて行った。ゾクゾクして早速下肢に血が集まり始めた。
全裸になって化け物は布団の上に座り込む。相変わらず不機嫌そうだ。ムードもくそもないが、こっちは酷く興奮していて、直ぐに押し倒した。柔らかい唇に触れてから、改めて唇を重ねる。
 「んっ・・・」
 「んんっ」
舌を絡ませると、吸われる。更に、ざらりとした舌が口内を動き回り、頭をクラクラさせられた。
 「くっ・・・・てめえっ、・・・上手いじゃねーかよ」
にやにやと笑っている。
 「くそっ」
布団に組み敷いて、晒された喉仏を甘噛みする。ひくりと身体が跳ねた。舌を這わせていき、掌は胸元を這った。軽く胸を揉みしだいてから乳首を抓む。
 「は・・・っあ・・・あ」
目を閉じてびくっと反応するのを見て吾代はにやりと笑いながら
 「すんげー感度が良いよな、おめえ」
 「フン・・・」
不機嫌そうな表情をすると、吾代のシャツを肌蹴させて、吾代の乳首を弄った。
 「あっ・・・よせって・・・くっ・・・あっ」
 「貴様も弱いではないか」
 「うるせーっ、俺がお前を抱くんだからな、余計な事すんな」
吾代は服を全て脱ぐと、ネウロを改めて抱き寄せた。耳元で囁く
 「好きだぜ、化け物」
 「何だいきなり・・・」
ムードを盛り上げようとすると、茶化される。それでもネウロの腕は吾代の身体を抱きしめた。それに答えるように強く抱いてやる。暫く抱き合っていると
 「しないのか?」
と聞かれた。
 「てめーっ折角人が幸せに浸っている時に・・・くそっ、ヤッてやんよっ覚悟しろよっ」
舌先でベロりと乳首を舐める。ぷくりと立ち上った部分を舌先で突きもう片方は指で捏ねまわす。
 「あっああ・・・吾代・・・・」
身体がほんのり上気して白い肌が薄紅色に染まる。熱に浮かされたような瞳にそそられる。
スゲエ綺麗だ。・・・・折れそう細い腰を掴んで片手は胸弄り続けながら、身体をずらしてゆく。お互いに高ぶった部分を重ねて
 「俺の方がでかいな」
自信満々で言うと
 「フン、このインポが」
 「い、インポ言うなーっ」
擦り合わせて、腰を蠢かす。擦れ合って気持ちが良い。ネウロはトロンとした表情をし始める。
 「あ・・・はぁ・・・」
 「くっ・・・可愛いな・・・てめえ・・・」

「二人目の男」2・注意書き

・二人目の男の続編です
・かなりねつ造しています
・吾ネウですが回想で笹ネウもあります。
・十話程度の話です。
それでもよろしければどうぞ♡

「暗黒王と魔人」後書き・追記

うわあああ、やってるだけの話でごめんなさい。なんの内容もない話でした。次は吾ネウかな?「二人目の男・2」になりそうです。まだ書ききってないので別のお話しかも・・・。次の話は暗い話の予定でしたので、こういったワンクッション置いた話が書きたくなっただけでした。
追記・次回更新は二月中頃か、下旬頃になりそうです。

「暗黒王と魔人」8話

 「んっ・・・・」
ローブを捲り、口淫で高ぶらせてそのまま上に乗ろうとするネウロを衛士は止めてネウロの身体を反転させると、シックスナインの体位を取る。ネウロが衛士の顔の上に跨る姿勢となった。ネウロは赤面しながら
 「あっ・・・はっ・・・衛士・・・・」
恥ずかしい体勢にされてローブの裾を捲られ、尻を揉まれて双丘を割り、舌を這わす。
 「ああっ・・・くっ・・・こっちも負けぬぞ・・・」
同じように衛士の尻を揉んで袋から双丘まで舌を這わせる。
 「「はあ・・・・」」
互いに呻く。舌先で蕾の周りを突かれてネウロの身体が跳ねる。腰をしっかり捕まれていて、身体を震わせた。ネウロは袋を揉みながら衛士の蕾に指を出し入れする。
 「・・・・くっ」
 「ああ・・・ヒクついているぞ、衛士・・・ああっ」
舌先がネウロの蕾へと入ってゆく。くちゅくちゅと互いに蕾を弄り、花芯を擦り立てる
 「「んっ」」
お互いに蜜が溢れて身体を離し、ネウロの身体を俯せにすると、衛士は蕾に押し入った。
 「あっあああああ」
腰を浮かせて後ろから責め立てる。ローブの紐を解き、ネウロに突き上げながらも、胸を弄り、乳首を両方抓む。
 「ああっ又、そこばかり・・・・っ」
・・・駄目だ、興奮が過ぎる。ネウロの身体が震え、内部がうねった。
 「・・・っネウロ」
 「ああっもう、我が輩は・・・っ」
二人であっけなく達した。
お互いに身体を拭き合い、抱き合った。
 「これだけ興奮したのは久し振りだ・・・」
 「ああ、すげー興奮した」
キスをしながらお互いの身体を撫で合った。

着ていた服をお互い着せ合いながら、袋に沢山入った夜のお楽しみの服を衛士は持ってやり、ネウロと二人でルネに礼を言う。
 「何か、世話になったみたいで・・・」
気恥しそうに衛士がそう言うと、ルネは
 「楽しめましたか、・・・それはよかった。ネウロも満足だろう?・・・何かあればここに来て楽しんでいけば悩みもなくなるって。」
 「そうか、そうかもしれぬな、又、来るぞ、ルネ」
 「じゃあな・・・お幸せに」
二人は帰ってしまった。結局は仲の良さを見せつけられる羽目になったルネは大きく溜息を付く。・・・さて、あの二人はどうしているだろうか。そっと緞帳の外から声をかける。
 「あの、リコ様、お二人とも帰られましたが?」
リコは腰を蠢かしながら
 「もうちょっと待って、直ぐにイクから・・・あっネウロちゃんっ」
突き上げられているイリスも
 「ああっネウロ・・・っ」
どうしようもない二人を冷ややかに見ながら溜息を付く。・・・結局あの人形も魔人もネウロという、魅力的な可愛い一人の人物なのだ。人形の影を追っているようでいて、その実、皆、魔人のネウロに行き着く。
 「とんでもねー奴だよ」

ネウロと衛士は自分たちの住処へと帰って来た。リコはまだ帰ってきていない
 「あの奴隷め、何処で油を売っているのだ」
 「まあ、いいんじゃね・・・・二人っきりだし」
 「・・・それもそうだな」
二人の部屋にいやらしい服の入った袋を置くと、そのまま二人でキスをした。夕日が窓から覗いている。キスが激しくなると二人でベッドへと倒れこみ、次々と服が脱がし、脱がされてゆく。

沈むまでもう少し時間のある夕日だけが二人をオレンジ色に染め上げていた。


                                                                            完

「暗黒王と魔人」7話

今日の衛士は饒舌でネウロを褒めてばかりいる・・・ルネに何か言われたか。そう思いながらも、好きなようにと言われて素早く衛士を下にして上に乗り上げて、座位の体勢を取る。
 「抱き合える上に貴様を征服出来る・・・。」
そう言って「んっ・・・」と声を立てて勃ち上がった衛士の杭を蕾に押し当てて内へと入らせる。
 「ああっっ・・・・」
 「んっ・・・ネウロ・・・・凄く良い・・・くっ」
ルネにネウロが自信を無くしているからと伝えられ、思ったことや感じた事を素直に口にしている。・・・俺は口数も少ないし不愛想だからネウロを不安にさせているのかも知れない。
ネウロは勝ち誇ったように、呻く衛士を見つめながら腰を振り、凄艶な姿で乱れて見せる。
 「あっ・・・我が輩は・・・攻められるのが嫌なのだ・・・あああっ」
ガタガタとテーブルを揺らしながら、弾む様に腰を揺らす。ひらひらと百合の模様のローブが揺れた。異様な興奮状態でお互いを貪り合っている二人をルネは隠し窓から見ながら溜息を付く。
 「何だよ、悩みも行為を良くする要因じゃねーか。」
兄の様にルネを慕ってルネに抱かれていたネウロを思い出し、少し面白くない。だが幸せそうに笹塚に抱かれているネウロを見て好ましく思えてくるのだ。

 「はぁ・・・はぁ・・・あああーーっ」
お互い激しく腰を動かして、一度身体から離れ、衛士はネウロの身体を組み敷くと正常位で交わる。
 「あっあああ・・・衛士っ」
 「・・・・くっうっ・・・ネウロっ」
互いに登り詰め、果てる。そのまま意識が飛んだ。ほんの一分程度だったが、危なかった。座位の体勢だと気絶してテーブルから落ちていただろう。
 「はぁ・・・・衛士」
 「ネウロ・・・・・・」
お互いに手を重ね合わせて余韻を楽しむ。
 「貴様が何時もより大胆な事を口にするから凄く興奮したぞ」
 「あんたも綺麗なローブを纏っていて色っぽくて凄く興奮した・・・」
衛士はそう、返した。抱き合ってキスを繰り返す。
 「他にも服を貰ったのだ」
 「へえ・・・見せて」
絨毯の上で二人で半裸の状態で衛士がそう言うと、ネウロは貰った服を並べて見せた。
 「へえ・・・ルネから貰ったのか・・・綺麗だな、着てみて。」
紫に銀色のスミレの花をあしらったローブを着て見せた。ネウロの美貌を引き立てて衛士は溜息を付く。
 「ど、どうだ・・・?」
 「すげーいやらしいけど、綺麗だ・・・」
ネウロを抱き締め、耳元で
 「又、したくなる」
ネウロは抱き留めて
 「良いぞ、我が輩もその気になってきた。」
毛足の長い絨毯だ。そのまま行為に及ぼうとして、止め、ネウロは別のローブを持ってきて衛士に着せた。薄い金の上品な布地に白い薔薇の刺繍が施されている。
 「良く似合うぞ、ああ・・・貴様は可愛くて綺麗だぞ」
ネウロはそう言うとそのまま衛士を押し倒した。

「暗黒王と魔人」6話

 「んんんーーーっ」
後ろに仰け反る。内襞が蠢き、衛士も追いつめられる。ゆっくりと突き上げながら、息を互いに整える。
 「あ・・・衛士・・・楽しいな・・・んっ」
 「ああ・・・楽しい・・・くっ・・・」
少し余裕が出来て長く続く、至福な快楽の一時を味わう。ネウロから与えられる快楽に衛士は短い髪を乱れさせて、灰色の瞳はネウロを熱く見つめている。ネウロは恥じらいながらも腰をゆっくりと動かして見つめあう。
・・・ああ、謎を喰った時と同じ満腹感だ・・・・我が輩はとても満たされている。・・・・衛士を愛している。
ネウロは腰を弾ませると衛士は「んっ・・・」と唸って下から強く突き上げる。
 「あああーーーっっはあっは・・・ああ」
 「ネウロ・・・・」
大事そうに引き寄せられて、繋がりながらキスをする。
 「んっ・・・・ふっ・・・・」
お互いに舌を吸って口内を貪り合った。つつ・・・と糸を引いた唾液をぺろりと舐めて、衛士は腰を揺らす。
 「あああっ」
 「綺麗だ・・・身体が上気して・・・そんなに乱れて・・・・」
 「・・・貴様も可愛い・・・・っそんなに髪を乱れさせて・・・あっくっ・・・・・」


 「何かお互い褒めあってんだけど・・・」
 「楽しそうにしているな・・・・」
緞帳の隙間から覗くリコとイリスは、自分たちはそっちのけで二人の行為を見て楽しむ。
 「綺麗だな・・・ネウロと笹塚さん・・・・」
 「ああっネウロちゃんっ」

互いに腰を動かすスピードが早くなる。極みが近い。ネウロは胸を再び弄られて余計に高ぶってゆく。内壁を蠢かして衛士が呻く。
 「はあ・・ああっ・・・あっどうだ、良いか?」
ネウロは行為が大胆になっている。腰を振り、いつも以上に乱れた。場所と、シチュエーションの違いが二人を余計に燃え上がらせているのだろう。
 「あっあーーっはあっああっっ」
先程と違って、余裕が無い。・・・興奮が過ぎてお互いに高まってゆく。内壁で締め付けられて衛士はネウロの花芯を擦り、乳首を抓む。
 「ああああああーーっ」
 「ネウロ・・・っ」
飛び散らせた蜜がネウロの身体を汚す。お互いに抱き合い息を整えて、タオルで衛士は汚れた個所を拭き取った。
 「貴様が男娼を続けていたら、この街で天下を取っていただろう」
ネウロは衛士の身体に凭れ掛かる。着ているローブは紐が解けた状態で、上に纏っているだけの布にしかならない。
 「・・・良くなかった?気に障る行為だったら謝るよ・・・・」
 「いや・・・貴様の今迄の生き方を考えると心苦しく感じるのだ」
抱き合って、愛おしそうにネウロは衛士に口付ける。
 「・・・ネウロも兵士たちに犯されたと聞いた・・・辛かったろ?」
首を横に振る。
 「我が輩の身体は人形だった。・・・実際はこの肉体が本物だ、穢されてはいない」
 「俺は自ら進んでこの身体を使っただけだ・・・だからネウロが心苦しく感じる事はねーよ」
それに、と続ける。
 「あんたを満足させる為に、教わったと思えば悪くない」
ネウロの身体から離れ、ベッドを降りて、テーブルの上へと乗りあげる。ネウロも衛士の上に伸し掛かり、テーブルがガタリと揺れる。テーブルの上にネウロを組み敷くとキスをする。
 「ああ・・・貴様とこうした行為をするのは心地良い・・・」
うっとりとしながら衛士のキスを受ける。抱き合って、お互いの身体に触れる。ネウロの身体を起こす。
 「どんな行為が好き?魔人様」



「暗黒王と魔人」5話

 「ああ、ネウロ・・・あんなに乱れて・・・」
緞帳の下の隙間からイリスとリコは隣りのネウロと衛士が抱き合って居るのを覗き見ている。・・・幸い行為に没頭している二人には気づかれていない。イリスは魔人ネウロのあられもない姿を見て、うっとりとしている。
 「やっぱりネウロは僕の天使だ・・・」
 「あーくそ、イリス・・・堪らない」
イリスの上に覆いかぶさり、リコはイリスの蕾を割って入り込む。
 「あああっ」
 「・・・うう」
二人してネウロと衛士の姿に興奮してまぐわった。
 

 「あっああっ・・・もう・・・限界だ・・・・っ」
ネウロは涙目で訴える。
 「可愛いな・・・俺も限界だ・・・」
お互いに腰を蠢かし、奥へと突き続ける。
 「あっあああ・・・っ奥に出せっ・・・衛士っ」
 「・・・んっ・・・ネウロっ・・・」
奥深くに勢い良く放たれて、ネウロは仰け反る。
 「あああーーっ」
蜜が飛び散って、衛士の顔に掛かる。ぺろりと衛士は舐めた。
 「はあ・・・・あ・・・っ」
フラフラしながら衛士の顔に掛かった自らの密を舐めとる。そんなネウロにキスをする。いつの間にか戒めていた紐は引き千切っていたようで、紐を綺麗に取り去り、改めて衛士に抱き付いた。
 「あ・・・衛士・・・」
 「ああ・・・縛られていたあんたも良かったけど・・・抱き合うのは気持ちがいいな。」
 「んっ・・・・」
抱き合って、キスをする。・・・・心に引っかかっていた言葉をネウロは口にする。
 「・・・そんなに仕込まれたのか、・・・あの支配人に」
 「何・・・聞きたい?」
ネウロはがばっと衛士に覆いかぶさった。
 「聞かせろ・・・まぐわったのか?」
自らは、人形であった頃、散々ルネに仕込まれて、沢山の男達とまぐわった事をネウロは後ろめたく思いながらも、聞かずには居られなかった。衛士はネウロを抱き寄せ乍ら
 「ああ・・。仕込みだけどな。寝たといえば、寝た。・・・責められても仕方ないよな。」
ネウロは衛士の身体を抱き返す。・・・生きる為に必死だったのだ・・・・今更妬いたところでどうにもならない。
 「・・・・もう聞かぬ・・・好きだ、衛士」
 「俺もネウロが好きだよ・・・」
ネウロは衛士のシャツの釦を外してゆく。現れた乳首に舌を這わす。両方指で捏ねて舌で舐める。
 「・・・・んっ」
 「良いか・・・?」
 「うん・・・・」
舌を這わせ下半身の布を全て取り去る。そのまま下肢に舌を這わせる。
 「んっ・・・ネウロ・・・」
・・・駄目だ。衛士は完璧にタチだ。ネコにはなれない。淫油を手に取り蕾に指を入れても
 「・・・・んっ」
としか反応しない。それを悟った衛士は
 「・・・御免、反応悪くて・・・」
 「感じないのか?」
 「少しだけなら・・・でも凄く良いと思った事はない。」
 「これ、挿れるぞ」
張り型を手にされて衛士は焦る。
 「ゆっくり挿入するから安心するが良い」
張り型をネウロはペロリと舐めて、衛士の綺麗な蕾へと指を入れて慣らし、ゆっくりと挿入する。
 「んっ・・・くっ・・・ネウロ・・・やめ・・・」
それでもネウロの好きにさせてやる。ネウロは口淫で衛士の性器を奮い立たせる、
 「は・・・・っ」
口を上下させて、袋を揉み、張り型を蠢かす。
 「衛士・・・どうだ?」
 「あんたの口の中の方が気持ちが良い・・・」
 「フム、そうか・・・つまらんな、これは」
そう言うと、張り型を抜いて、腰紐を解いて衛士の上に跨って衛士の勃ち上がった杭に自らの蕾を押し当てる。
 「あああっ」
 「はあ・・・ネウロ・・・っ」
 「ああ、とてつもなく可愛いぞ・・・貴様はやはり、我が輩だけのものだ」
そう言うと、ズブリと衛士を自らの奥へと引き込む。
 「ああっあーーはあっ」
肌蹴たローブを纏いながら腰を振る。
 「ああ・・・すげえ綺麗だ・・・んっ」
張り型を入れられている時よりも感じて衛士は色っぽい。
 「ああっ・・・衛士っ」
突き上げられて仰け反った。慌ててネウロを支える。女のような細腰で腰を振るので気になって支えてやる。

「暗黒王と魔人」4話

奥まで指を入れられて
 「あっああああ・・・んっ」
甘い声が漏れる。
 「ああ・・・ここも綺麗だな・・・薄紅色だ」
じっくり見られて花芯は撓り、透明な蜜が溢れ出す。
 「ひっ」
戒められた手枷は簡単に解けるのに、ネウロは甘んじて、その体勢を崩さない。何度も襞を刺激されて身体がビクビクと震えだす。
 「あ・・・衛士・・・もうっ・・・ああ・・・っ」
強請るように腰が蠢いた。肩にかけた足をぐっと押し広げて、衛士は下肢を覆う服をずらした。既に勃ち上がった杭がネウロの蕾に押し当てられる。
 「ああっーーっ」
 「・・・・ネウロ」
ゆっくりと、押し入り、小刻みに奥へと入り込む。奥まで入り込むと
 「んんっ・・・っ」
と、ネウロが甘い声を出す。キスをしてからゆっくりと動き出した。
 「あっああ・・・はあっ・・・・」
 「・・・綺麗だ・・・ネウロ・・・」
ネウロは腰を揺らして衛士に刺激を与える。
 「んっ・・・・・」
と呻き、目を閉じた。ネウロは不覚にもときめいた。
 「ああ・・・貴様の方が綺麗だ・・・衛士・・・」
 「こうして縛られているあんたを、犯しているみたいで凄く良い・・・くっ」
 「あっああああ・・・衛士っ」
言葉と、与えられる快楽で高ぶってゆく。強く突いたり、入り口の方を擦りたてるように動かれてネウロは身体を跳ねさせる。・・・ああ凄く良い・・・・。
 「ああ・・・本当に貴様に犯されているみたいだ・・・あっんっ」
乳首を抓まれて弄られながらゆっくりと突き上げる。ネウロは喜び、内壁を締め付ける。
 「ん・・・・っ」
 「あああ・・・いい声だ・・・」
 「はっ・・・あんたこそ、可愛い声で鳴く」
突き上げる速度を早くする。
 「やべえな、このシチュエーション」
 「あ・・・ああ・・・駄目だ・・・はあっ」
お互いに高ぶって来る。ゆっくりとした動きにしても、視覚的にやられる。
 「ゆっくりしたいんだけど・・・・」
 「無理だ・・・ああっ」

 「えっ・・・隣の声が聞こえるって?いいな、その部屋、隣と乱交とか出来るかも」
ルネは愛想笑いで
 「でも、緞帳で仕切られていて・・・今来られているお客様にも問題が・・・」
 「リコ様、今日は別の部屋のほうが宜しいのではないでしょうか」
 「イリスの言う通りですよー別の部屋で、・・・あ。」
 「行こう、興味がある。・・・隣の部屋でセックスするのって萌える。」
そう言ってリコは強引に隣の部屋へと入りこんだ・・・・今に至る。
 「凄い・・・ネウロ綺麗・・・」
イリスはネウロと衛士の痴態を見て興奮している。リコはいつも見せつけられているので涙目だ。

「暗黒王と魔人」3話

可愛らしく、そんな姿で言われて動揺したが、どうにか落ち着いて行動する。ルネの言う通りにネウロに自信を持たせてやらねばなるまい。何より、自分の為にそこまでするネウロが可愛らしい。・・・ベッドに近付き
 「何、そのローブ、凄く似合っていて綺麗なんだけど・・・・何で縛られてんの」
汗ばむとしっとりと肌に貼り付いて透けるタイプのローブだ。いやらしいがネウロの妖艶な姿を引き立てている。衛士は透けて見えている乳首にそっと触れてみた。
 「ああ・・・っ衛士・・・我が輩はどうだ?醜いか?」
 「綺麗だよ、凄く・・・妖艶で可愛い・・・・」
そう言うと衛士は上着を脱いでシャツの釦を外してゆく。ネウロはビクリと身を震わせる。
 「・・・この姿は、俺の為?」
ネウロに伸し掛かり、耳元で囁くと耳をペロリと舐め上げる。
 「ひゃうっ」
 「ああ・・・いつもより感度が良いみたいだな・・・・」
ネウロの紅い唇をなぞると挑発するように指を舐められる。そのまま指を舐めさせて目を細め、口元に笑みを浮べる衛士にゾクゾクとする。衛士はこんな表情をすると艶やかだ。
 「好きだよ・・・可愛いネウロ・・・」
 「う・・・んっ・・・」
濃厚なキスを繰り返す。舌先で口内を刺激されて舌を吸い合い、ピチャピチャと音を立てて尖った歯を愛おしそうに舐めあげられる。
 「はあ・・・・っ」
キスだけで、達しそうだ。衛士は凄く上手い。
 「くっ・・・」
悔しそうに睨むネウロを見て
 「今日は、俺を感じて・・・・あんたに奉仕するから・・・」
耳元で囁かれて、身体中の力が抜ける。
ローブの上から透けて見える乳首を舐めて、舌先でちょんちょんとと突つかれて、もう片方は円を描くように弄られる。
 「ああ・・・ふぅ・・・ああ・・はう・・・」
ローブを捲られて直接舌先でペロリと舐められ、指で捏ね回されると、身体がぴくんと跳ねて達しそうになる。
 「我慢しないで、ネウロ・・・力を抜いて・・・」
花芯をローブの上から撫でるとすでに勃ち上がっている。
 「ああっ・・・衛士っ・・・」
羞恥でどうにかなりそうだ。その反面、ネウロの身体中から甘い熱が沸き起こってくる。甘い熱に浮かされて身を捩じらせる。
 「ネウロ・・・」
ネウロを気遣い、・・・又、ネウロの悩みを取り除くべく、衛士はネウロのつま先をぺろりと舐める。
 「ああ・・そんな事・・・」
 「何で?・・・綺麗なのに・・・ここも」
舌がつつ・・・っと足の裏を通り、ふくらはぎまで舐め回す。
 「ああ、綺麗だな、こんな綺麗な足、初めてだ・・・・」
 「あ・・・っ・・・何故・・・そんなに上手いのだ・・・っ貴様・・・」
ネウロの足を愛おしそうに撫でながら衛士は言う。
 「言ったろ・・・支配人に仕込まれたって・・・それは、生きてゆく上で必要だったんだ・・・。俺はあまり触れられても感じないから、相手に感じさせろって・・・そう教え込まれた」
 「衛士・・・・」
ネウロは、人形だった経験から相手に奉仕する術をルネから学んだ。・・・だが、人形は触れられただけで感じてしまう存在だった。衛士の様に生きて行くために必死で仕込まれたのとは違うのだ。
 「んっ・・・ああ・・・」
太ももまで撫で上げられて、膝を舐める。
 「けど、今はこうして、ネウロ・・・あんたを愛でて居たい。・・・愛しているから俺を感じて欲しい」
 「あっ・・・衛士・・・ああ・・・我が輩も貴様を満足させたいのだ・・・・っ」
 「今のままでも満足しているけど?心も身体も満足していて幸せなんだけど・・・気に入らないなら気に入るようにするから」
 「衛士・・・・っ」
ネウロは枕に顔を埋めた。・・・衛士と出会って、人形にされていた分、人間の感情が痛いほどに伝わって来る。衛士の優しさとネウロに対する愛の深さがネウロの心に突き刺さって泪が流れた。
 「泣かないで」
キスをして、瞼にも唇を落とされる。
 「囚われの御姫様みたいだな・・・」
太ももを撫でながら、腰まで撫で上げる。衛士はネウロのローブ姿が気に入った様で脱がさない。ローブを捲り、晒された足の美しさに溜息を付く。
 「長くて、細くて・・・綺麗だ・・・」
 「あああ・・・・」
そのまま花芯を弄られて上下に擦る。再び胸元へ舌先で舐めあげられて、ネウロはぶるぶると身体を震わせる。
 「ああ・・・衛士・・・っもう・・・っ」
身体をずらし、ネウロの花芯を口に含むと、雁の部分を舐める。
 「あああーーっっ・・・・はあ・・・・っ」
達して衛士の口内で放った。
 「美味しい・・・あんたのは何か甘いな・・・」
甘い吐息を付きながらネウロはぐったりとする。衛士はネウロに覆いかぶさりキスをする。
 「あ・・・ふぅ・・・」
舌を絡ませ合い、お互いの口内を味わう。裾を大きく捲られて花芯を弄り乍ら蕾に指を這わす。
 「あ・・・あ・・・っ」
衛士は一度ネウロの身体から離れ、上着のポケットから小さなナイフを取り出し、ネウロの両足を縛っている紐を切る。
 「ああっ・・・」
興奮の度合いが高くなる。普段は無口なのに言葉で責められて、どうにかなりそうだ。それにこの体勢・・・・。
そのまま衛士の肩に両足を持ち上げられて、身体が震えた。さっき達したばかりだというのにもう、芯を持ち始めた。花芯に手淫を加えながら、袋を揉み、指で蕾を割り、指の出し入れを繰り返す。

「暗黒王と魔人」2話

ネウロは忌々しそうにこちらをちらりと見たが、直ぐに視線を逸らし、靴を脱ぎ、スラックスを脱ぎ棄てた。どうやら本当の事のようだ。
 「ああ・・・すげえ、綺麗だな、お前・・・」
ルネは溜息を付く。ほっそりとした身体に綺麗な筋肉が付いて、白い肌はむしゃぶりつきたくなるような肌の色艶だ。
 「髪を上げて見ろ。」
髪飾りを纏めると、髪を上げて項を晒す。ルネは近づいて、その綺麗な肉体とそれに合った美しい容姿を見つめる。
 「お前、この街でナンバーワンになれるぞ」
 「我が輩がか?・・・そんなこと言われても嬉しくはないぞ。・・・衛士以外に容姿の事を褒められたくはない。」
はあ・・・と溜息をルネは大きく付いた。
 「お前は人形の時から笹塚さん一筋だな・・・まあ、惜しいけど仕方がないか。」
そう言ってネウロの桃色の乳首を抓む
 「ああ・・・っ何をするのだ・・・っ」
 「そこの感度は変わってないんだな、後ろ向いて・・・ここに手を付きな」
テーブルを指さしてネウロを促す。
 「変なことをしたら、殺す」
 「内部を見るんだ・・・どうなっているか知りたいだろう?笹塚さんが喜んでいるか知りたくないか?」
そう言われてネウロはテーブルに手を付き、屈辱的な体勢をネウロは歯を食いしばってする。
 「あ・・うっ・・・ん・・・っ」
淫油を塗られて蕾に指を深く突っ込まれる。内を探られてネウロは身体を震わせた。
 「ああ・・・っよせ・・・っこれ以上は・・・・っ」
 「ああ、すげえ、人形の時より凄いんじゃね?狭くて、こうして指突っ込まれているだけで濡れてきてるし、蠢いている・・・間違いなく名器だよ」
指を引き抜き、濡れた手をハンカチで拭った。
 「向こうが床上手ならお前も負けてねーだろ、俺が仕込んだんだから・・・それにそのお前の肉体ならどんな男でも昇天するだろう。・・・もっと自分に自信持てよ」
そう、言ってネウロにローブを着せてやる。百合の花をあしらったローブだが少し透けている。
 「こんなサイズいくらでもあるから、背の高いのも気にすんなよ、ほら」
沢山いやらしい服を出してこられた。
 「全部やるよ、良い刺激にはなるだろ」
 「ルネ・・・。」
 「折角だから笹塚さん呼べよ・・・楽しんで行け」
そう言うとルネはネウロをベッドに押し倒し、ロープでベッドにネウロを縛り付けた。


支配人の所へ居た衛士の元へ、魔界虫が現れた。
 「何・・・?ついて来いって?ネウロに何かあったのか?」
 「それは大変だ、行って来なさい」
支配人はそう言って入口の扉まで見送る。
 「上手くいっているようだね、安心したよ。」
そう言う支配人に衛士は今迄見せたことのないような笑顔で答えて見せた。
 「又、来るよ」
 「又、来なさい何時でも待っているから」
そう言って衛士を見送ってやる。
魔界虫についてゆくとアパートへと辿り着いた。標札を見ると三、四階に「ルネの部屋」と書かれてあった。不思議に思いそのまま階段を駆け上がってゆく。
 「いらっしゃいませ、笹塚さん。」
 「何だ・・・ルネか・・・何、ネウロ、どうかした?」
ルネは小声で
 「ネウロが笹塚さんとここで楽したいって・・・何だが自分に自信が無いみたいだからおだてて、気持ち良くさせてあげて下さいね」
 「え?・・・お、おい・・・・」
そう言うと笹塚の手を引っ張り、緞帳の降りた部屋へと案内される。
 「こちらです」
衛士が緞帳を捲ると、手足をベッドに縛られたネウロが目に飛び込んで来た。
 「ああ、衛士・・・縛られてしまった・・・どうしよう?」

「暗黒王と魔人」1話

 「おお、久し振りじゃねーか、元気そうだな」
ルネのサロンに訪れた人物を見てルネは戸惑いながらも迎えてやる。
 「久し振りだな・・・という程でもないぞ、ルネ。」
全てを見通すような翡翠の瞳でルネを見つめる。案内されるまま、サロンのソファーに腰を掛ける。
 「今日は事件がすぐ傍で起こったのでな・・・ついでに寄ったのだ」
 「へえ・・・何か飲むか?」
 「我が輩は物質は口にしない・・・腹は先程満たしたばかりだ」
 「ああ・・・そう」
人形だった頃と違って会話が弾まない。尤もネウロ自身浮かない表情で居るので自然と口を閉ざしているのだが。
 「どうした?・・・何か悩みがあるって顔して居るけど・・・・」
 「ふむ・・・」
少し考え込んでネウロは言いにくそうに言う。
 「我が輩には性的魅力があると思うか?」
磨いていたグラスを取り落とす。
 「へ?」
 「・・・人形の時は我が輩は男の好みに合わせて作られていたので、随分と小柄だった。だが今の我が輩は大柄だ・・・貴様の目から見てどう思う?」
 「あー・・・」
確かに背が高く、人形の時よりも大人びている。だが、こうして対峙していて青いスーツに身を包んでいても隠し通せないような妖艶な雰囲気を醸し出している。
 「・・・何、笹塚さんと上手くいっていないの?」
 「そんな事はないが・・・最近我が輩、自信が無いのだ。・・・やはり人形の姿の方が衛士の好みなのではないかと思うのだ」
はあ、とルネは溜息を付く。
 「自覚がねえんだよ、お前は・・・人形の時もそうだったけどよ」
ネウロの手を引っ張り、上の階へと連れてゆく。
 「人形の館が焼けてから、お陰でこちらに仕事が回ってきている。借りている部屋も増やした・・・さあ、ここで服を脱いでみろ、見てやっから」
部屋が三つあった。いづれも緞帳で仕切られた部屋である。その一室に通された。テーブルが有ってベッドが置かれていてキャビネットと洗面台がある部屋だ。ただし、淫油は置かれてある。タオルもベッドの横に常備されているようだ。
 「お前の性の師は俺だ。・・・包み隠さず言え。・・・セックスは週何回だ?おっと、服は脱いで貰おうか」
ネウロはむっとしながらも、ルネには逆らわず、上着を脱ぎ始めた。脱ぎながら
 「仕事で会えない時以外は・・・毎日している・・・朝晩問わずだ。」
綺麗な上腕筋を晒す。色気が零れ落ちそうなくらい溢れている。
 「何の問題もねーじゃねーか・・・。」
白のベストを脱ぎ、胸と腹筋が晒される。上半身の美しさは言うまでもない。人形の時はあまり筋肉は無かったが、こうしてみると筋肉が有ったほうが美しい。
 「・・・上手いのだ、衛士は。」
 「・・・へっ?」
 「その・・・口でしたり・・・技が・・・」
断片的に語られる言葉で、昔、ルネが幼い男娼の見習いだった頃、笹塚が仕込み部屋に連れて行かれていたのを思い出した。まだ少年だったが間違いない。
 「支配人の仕込みを受けていたとしたら敵わないな・・・そうなんだろ?」

「暗黒王と魔人」注意書き

・「暗黒王と人形の館」のおまけ。ただやっているだけ。
・意味は無い
それでもよろしければどうぞ。

「楽園」後書き

これは椿姫の合間に書いた話です。当初、美味しい食事の二人で書いたつもりでした。でも、あれは又書くつもりにしているのでやめました。
なんかわけわからなくて済みません。でも、こういった話が好きなんだな。
刑事と助手だと、どうしても先に待っているのは「死」なんですね。だからパラレルにしたり、こうやって無理矢理ハッピーエンド?にしてしまう。アンハッピーエンドも好きですが。
次回作は暗黒王の番外編、ただやってるだけのおのろけ話です。更新はまた、一か月後になるかも。スランプでして、何も書けない状態です。(´;ω;`)ウゥゥ少しでも楽しんでいただければ幸いです。
こんな作品に拍手有難うございました。

「楽園」最終話

 「あんたが来ると思って待っていた」
 「やはり貴方は嘘つきだった。・・・このまま奥に行けばどうです?三途の川とやらが見えますよ。」
 「妹に怒られて戻って来た。・・・行くつもりもなかったから、ここに居る。あんたとも会えるし。」
隣に座ると髪を触られた。
 「真っ白だ・・・。やっぱりあんたがあいつを倒したんだな。」
髪を触る手を振り払う
 「貴方と喋ると疲れる・・・・僕は解かっていたのです。こうなることを・・・・見ないふりをしていただけなのだ。」
そう言って笹塚の肩に頭を乗せて凭れ掛る。そっと身体を引き寄せられ
 「ネウロ・・・・」
 「・・・・名を呼ばれたくありません・・・・僕とあなたの世界は分かれてしまったのだから」
言いながら笹塚の唇を己の唇で塞ぐ。
 「現実では触れ合えない・・・・魔人である僕だけが立ち入れる世界だ、ここは魔人が作った世界なのだから・・・・」
目の前の光景が変わる。満天の星空だ。
 「僕が書き換えた。・・・この世界はあやふやで、好きなように変えれるのですよ」
 「へえ・・・・。」
 「僕は早くあの世界に戻って謎を喰う。・・・・待っている者も居るので」
今度は笹塚から口づけた。口を吸われ、身体が崩れた。
 「時折来てくれるんだろ・・・?」
 「都合が良すぎです。・・・貴方ほど嘘つきで自分勝手な人間は知りません」
そういいながらも又、来てしまうだろう。
 「本当だ、俺の住んでいたマンションに変わった」
あの時と同じ昼下がりだ。涙が零れた。・・・もう、この男のせいで涙も流さなくなったというのに。霊安室でこの男の抜け殻を見た時から涙は枯れ果てたつもりだったのに。
本体の無い、魂なのに、また欲しがっている。抱き締められて、あの時に戻った気がした。
 「身体は無くなっちまったけれどこうして触れ合えるんだな」
笹塚の手を取り部屋の中へと入った。もう、誰にも、何にも邪魔されない二人きりの世界だ。笹塚はもう誰にも触れさせない。
我が輩のものだ。
ベッドへと縺れ込み、抱き合った。


 「ちょっと出かけてくるけど・・・ネウロ、寝てるの?」
弥子が花束を持ってコートを羽織った。ネウロはふあっと欠伸をして、眠そうにしている。
 「どこに行くのだ、ぺんぺん草」
 「笹塚さんのお墓参りだよ、直ぐに帰って来るから」
 「フン、墓に行っても本人には会えぬというのに。」
弥子はむっとして早々に事務所を後にした。その姿を見送って、クククと笑う。
 「さて、我が輩は本人に会いに行くか」
ソフアーに横になり、眠りに落ちる。
煙草を吸って立っている男が目の前に浮かび、直ぐに抱き着いた。
 「あれから三年経ちましたよ、僕も元の世界へ戻って謎を喰っています」
 「もう、三年?あんたと毎日のように会っているから時間の流れが分かんねーな。弥子ちゃん元気にしてんの?」
 「ぺんぺん草・・・いや、先生は相変わらず口卑しく食べ物を食い漁ってますよ」
 「そう・・・良かった」
 「羨ましいでしょう?下界へ降りて見てみたらいかがです?」
 「いーよ、元気ならそれで」
唇を重ねる。
 「あんたさえ居ればそれでいいんだ。」
 「笹塚刑事・・・」

現実では触れ合えぬ。・・・それでも良かった。歪な、二人きりの世界で死者である笹塚と愛し合う。
我が輩らしい生き方ではないか。
笹塚は煙草を吸い、ネウロを待ち続ける。
・・・もう、離れない。

二人きりの楽園

                                                               完

「楽園」4話

お互いに中途半端に下半身を晒した状態だ。ネウロのTシャツを脱がせた後、笹塚も寝間着の上着を脱ぎ棄てた。
 「あ・・・ふぅ・・・ああ・・・」
ぴちゃぴちゃと乳首を舐め、吸われ、弄られて、捏ねられて善がる。ネウロは長い足を笹塚の腰に巻き付けるように密着させる。
 「んんっ・・・」
繋がった部分が互いに蕩けそうになる。ネウロが堪らず腰を動かすと笹塚はそれに合わせて突き、雁の部分で内壁を擦られる。腰を揺らし、絶妙な快感がネウロの身体中を駆け巡る。
 「あ・・・あ・・・っ・・・んっ」
腰の動きが少しずつ速くなる。ネウロの肉襞も喜び、熱くうねる。目を閉じ、快楽をやり過ごす。気を抜くと達しそうだ。ネウロも目をきつく閉じ、快楽をやり過ごす。長く繋がってもっと、溶け合っていくのを感じたくて身体を絡ませる。限界を過ぎても身体を駆け巡る喜びを手放したくはない。
 「あっ・・・まだ・・ああっ・・・」
達したくない。・・・その思いと裏腹に急速に登り詰める。笹塚も限界だ。
 「あああーっ」
 「・・・・・・くっ」
抱き合いながら達した。お互いに放ったものに触れている。笹塚の胸元にはネウロの蜜がかかり、ネウロは太ももにまで蜜が流れている。笹塚は繋がった部分を離し、ネウロの蕾を開いて、内部を綺麗にする。
男同士はわかりやすい。満足したかどうか直ぐに解るからだ。互いに綺麗にタオルで拭き合った。
 「身体が治ったみてーだな、もう何ともない、不思議だな・・・・。」
その言葉を聞いて、ネウロは笹塚の胸へと手を這わす。
 「汗をかいて、悪いものが抜けたのでしょう。・・・綺麗な肌だ。汗でしっとりとしている。」
タオルで汗を拭いてやるが、ネウロが時折肌にキスを落としたり、悪戯で笹塚の乳首を弄ったりするのでまた、お互い変な気分になる。
 「ああ・・・また汚れるな・・・」
 「今更でしょう、シーツはもうべたべたですよ。」
そう言ってネウロは屈み込み、笹塚の性器を口に含む。「ああ・・・」と、とんでもない声が出た。ネウロは上目使いでそれを聞いてにやりと笑っている。悔しいのでネウロの身体を反転させて、腰を持ち上げて花芯を口に含む。
 「ああっ・・・んっ・・・んっ・・・」
 「・・・っあ・・・くそっ・・・」
負けずにシックスナインの体勢で、互いに口淫を施す。互いに尻を揉み、蕾を弄り、裏筋を舐める。お互いに気持ちがいい。
 「あ・・・駄目…」
 「・・・んっ駄目だ」
口ではなくお互い抱き合って、又、登り詰めたい。ネウロは笹塚を口の中から解放すると、笹塚はそのまま起き上がり、腰を上げた状態のネウロの腰を掴み、熱い杭で突く。
 「あっ・・・あああ・・・っ」
腹にズンッと響く。身体の芯まで快感が走ってゆく。ゆっくりと腰を蠢かすと、勝手にネウロの腰が揺れた。
気持良い・・・気持良い・・・・・。
 「んっんっあっ・・・あっああっ」
後ろの内壁が又、違った味わいを見せる。やわやわと締め付け蠢く。ぐちゅぐちゅと音を立ててゆっくり動いて、ネウロの内部を味わう。尻を揉み、後ろから覆いかぶさり、乳首を捏ね回した。
 「あっあっ・・・はあっ・・・あああっ」
いつもより奔放に性を楽しんでいる。・・・皆が働いている昼の間、こんな事をしているという背徳感でさえ、心地良く、カーテンから漏れる日差しが眩しくてネウロは目を瞑った。・・・こんな行為が良いなんて魔界にいた頃は思いもしなかった。誇り高き上級魔人として肌を誰にも触れさせなかった。・・・・それが、人間の男に散々抱かれて喜んでいる。
身体を重ね、より強い絆を求めて蕩けてゆく。
・・・・行かせない・・・絶対に。
 「は・・・あっあっーーっ」
突き上げが強くなる。突き立てられて又、高まりあう。・・・この男は・・・行ってしまうだろう。頭の隅では良くわかっている。認めたくないだけだ。勝手に涙が出てくる。・・・この男の前ではいつもこうだ。感情が抑えられない。
 「ネウロ・・・・?」
 「あっ・・・笹塚刑事・・・っあっ・・・っ」
快楽が強すぎて、良すぎて涙を流したことにする。
 「もっと・・・っ強くっ・・・」
自ら強く腰を押し付けて身体が跳ねる。笹塚は言葉通り強く打ち付ける。
 「好きだ・・・ネウロ・・・」
 「・・・ああっ・・・ささ・・・僕もっ・・・」
 「・・・くっ・・・ネウロ・・・っ」
奥に放たれてその瞬間
 「ああああーーっ」
乱れて・・・・真っ白になった。
お互いに抱き合って、キスをする。抱き合ってキスをして、夕日を眺めた。笹塚は疲れたのか、普段よりあどけない寝顔を見せて寝てしまった。ネウロは呟く・・・「嘘つき」と。

あの時と同じ顔をしているのに霊安室の笹塚は冷たく横たわっていた。そっとキスをする。

 「やはり、ここに居ましたね」
淀んだ泥の河の岸に座って煙草を吸い、笹塚はぼんやりとしている。声を掛けた者の姿をその瞳に捉えるとニコリと笑う。
何もかも解放された男の顔だ。
 
 

「楽園」3話

時計を見ると昼の三時・・・。ネウロは笹塚の横で寄り添いながら眠っていた。笹塚は身体が大分良くなっていることに気が付いた。ネウロが起きだして、ニコリと笑う。
 「ああ、笹塚刑事。済みません、寝ていたようで・・・熱は?」
35度4分・・・平熱に戻っていた。
 「お腹がすいているでしょう?雑炊を作りました。」
そう言って微笑んでキッチンへと行ってしまった。・・・あの夢は何だったのだろう。夢にしては生生し過ぎる。ネウロのあの痛々しい姿・・・ボロボロになって空っぽだった。・・・ネウロ。
トレイに乗せて雑炊を持ってきた。フーフー冷ましながら笹塚の口へスプーンを持っていく。一人で食べれるからと断ろうとしたが止めた。こうしてネウロに面倒を観てもらうのは悪くない。・・・お互いに家族が居ない。ネウロ曰く、彼は生まれた時から一人だったと言っていた。本当かどうかはどうでも良い。彼の言動を見ている限り、嘘は言っていない筈だ。
綺麗に食べ終えて、満足気にネウロは空になった食器を持って行く。代わりに薬を持ってきた。これも、自分で飲めるのについ、ネウロに飲ませて貰う。もう、飲み終わったというのに、まだキスを続けている。その間に両手を掴み、手袋を外した。ネウロは驚いて唇を離し、目を見開く。血にはまみれていなかったが、手の外側のちょうど扉を叩いたであろう場所が赤く腫れていた。両手を掴んでさすった。
 「ネウロ・・・。」
何かを言おうとしたが、彼は口を閉ざした。両手を握り締めて、ベッドの中へと彼を引き摺り込んだ。彼を背中を撫でて、抱き締めた。
 「俺、死ぬ所だったんだな。」
ネウロはぼそりと言う。
 「死者と生者の境目の世界です・・・貴方は、僕を置いてあの世界へ行ってしまった。」
 「悪い・・・でも途中で戻ってきたんだぜ・・・あんたのお陰だけど」
 「・・・・・・。」
ネウロは何も言わずただ、俺に抱き着いた。
 「ごめん・・・俺絶対死なねーから」
ネウロは無表情で涙を流していた。そっとキスをする。離れがたくて抱き締めた。
ネウロが笹塚に覆い被さると寝間着のズボンを下着ごと下した。布団を跳ね除ける。
 「・・・ネウロ・・・よせ・・・」
笹塚の腰に乗り上げ、ジーンズを脱ぐ。手淫で笹塚の性器を高ぶらせる。かあっと身体が熱くなり、大きく硬く勃ち上がった。
 「ああ・・・もう、・・・うっ」
その気にさせられて笹塚はネウロの尻を揉みながら、蕾に指を入れる。
 「んんっ・・・くうっ」
片方の手で蕾を解し、芯を持ち始めた花芯を弄る。
 「んっ・・・ああっ・・・あっ笹塚刑事・・・・っ」
切ない声が上がる。エロティックでいて、悲しげな声だ。互いに高ぶりながらも、心は寄り添ってなかった。寄り添わせようと必死に足掻き、笹塚と繋がろうとし、勃ち上がった部分をネウロは蕾を押し当てて、己の中へと埋没させる。
 「くっ・・・あっ・・・ああーーっ」
 「・・・・痛くねえ?」
熱で弱っていた笹塚は子供の様な顔をして聞いてくる。愛おしい・・・。腰をゆっくりと蠢かすと笹塚は
 「う・・・・んっ・・・・」
と呻く。腰を引き寄せて、下から突き上げた。ネウロは仰け反った。突き上げる度に
 「あっあっあっ・・・あああっ・・・はあんっ」
悩ましい声を上げる。内壁は締まり笹塚を喜ばせるように蠢く。繋がっている喜びに互いに手を繋ぎ、腰を振りあって互いの身体を貪る。笹塚は奥まで強く突き、ネウロの腰を持ち上げて入り口から奥までネウロの身体を貫いた。
 「ああああーーっ」
仰け反って、後ろに倒れた。長い手足がベッドの上にほおり出されて、ぶるぶると震えている。繋がっている部分から身体中が痺れて脳髄にまで到達する。そのまま笹塚は身体をベッドから落ちないように引き寄せて身体を組み敷き、ネウロの足を大きく開かせると突き立てる。限界が近く、強く、早く突き上げた。
 「あっあっ・・・あっんっ・・・ああーっも・・・もう・・・っ」
手を握りなおして耳元で囁く
 「一緒にいこう」
と。
 「ああーーっあああ・・・ささづか・・・けい・・・じっ・・・ああっ」
 「ネウロ・・・っ」
お互いに呻き、達した。
熱い吐息が落ち着いてくるとキスをする。尖った歯を開き、舌でちろちろと舐めてくる。ざらついた舌が心地よくて笹塚は舌を絡ませた。
 「んっ・・・ああ・・・」
ネウロがうっとりとした表情で笹塚を見つめる。煽られて、ネウロのTシャツを捲り上げ、露わになった乳首を指で弄る。又、お互いを貪る。

「楽園」2話

母は逆に楽しみにしているようだ。普通、逆じゃない?
 「真守、食器出すの手伝って」
 「はーい」
 「あらあら、何時も衛士が彼女を家に連れて来た時、文句ばっかり言っているのに。いつまでもお兄ちゃん子だったのにね。」
私は母のその言葉にむっとして言う。
 「だって、アニキのお嫁さんになる人だもん、あの、不愛想でめんどくさがり屋の奥さんになる人なら大歓迎だよ。それに私もいつまでも子供じゃないもんねー」
母はくすくすと笑っている。その傍らでは父はせっせと酒宴の用意をしている。
 「ちょっとーお父さん、いきなりお酒は駄目でしょ」
 「いやいや、やっぱり祝いの席は酒がないと・・・」
インターフォンが鳴った。
 「き、来た・・・」
父も母も大慌てしているので、仕方なく、私が出た。
 「いらっしゃいませー」
何時も余り感情の出ないアニキがガチガチになっている。面白い。・・・駄目、笑っちゃ・・・。
 「今晩は、始めまして。」
 「初めまして、妹の真守です。」
アニキのお嫁さんになる女性は、細身で女の子らしくて可愛らしい。好感が持てるタイプだ。
家の中へ案内すると手土産にケーキを持ってきてくれた。
 「あ、私の好きなやつだ♡」
アニキは緊張と不安そうな彼女を支えている。中々のいい男っぷりだ。見ていて微笑ましい。
お互いに一通りの挨拶が済んで、いきなり乾杯の挨拶をするうちの家族に最初は戸惑っていたが、彼女も、一緒になって乾杯をした。アニキは照れくさそうにしていた。時折、彼女を気遣っている。・・・ふと、アニキが椅子から立ち上った。
 「・・・何か、ドアをノックする音聞こえねーか?」
 「は?何言ってんのアニキ。」
 「何も聞こえないわよ、衛士。」
 「父さんにも聞こえないが・・・」
彼女は不安そうな顔をしている。それでもアニキは玄関の方へ行こうとする。彼女が「行かないで」と言っても。
アニキは彼女の手を取り
 「・・・違う、・・・もっと背が高くて、堂々とした態度で・・・『彼女』じゃない・・・『彼』だ。・・・どうして俺は忘れていたんだろう・・・早く開けてやらねーと」
 「衛士、何しているの、止めなさい」
 「何を言っているんだ、お前の相手はここに居るじゃないか」
私は両親の言葉に迷っているアニキに言う。
 「行きなよ、アニキ、扉を開けて、・・・しっかりと確かめて。」
言うと、一緒に扉を開けた。アニキと二人で・・・一瞬眩しい光に覆われて・・・。


気が付くと、闇の中に居た。俺は必死で探した。足元は泥の中だ。・・・必ず居るはずだ。俺は泥の中を探し続けた。
泥の中、誰かが蹲っている。急いで駆けつけて起こす。髪が白くなり、随分と身体が軽くなった。
彼を抱え上げ、泥の中から救い上げる。白いベストと青いスラックス姿で、黒い手袋が血まみれだ。乾いた岸らしき所へ彼を抱き上げて横たえる。手袋を取ると、手が傷だらけだった。
・・・扉を叩き続けて出来たのだ。
 「ネウロ・・・」
血に塗れた両手を摩り、名を呼ぶ。瞼が微かに持ち上がり、翡翠の瞳が開かれた。
 「笹塚刑事・・・」
彼の身体はボロボロだった。血にまみれ、空っぽだ。・・・腕を伸ばす彼をしっかりと抱き締める。・・・・彼がこうなったのは俺のせいなのだ。
暫く抱き合って居ると、ネウロは、そっと、腕の中をするりと抜け出して
 「・・・貴様か、笹塚を引き摺り込もうとした輩は・・・」
気が付くと彼はいつもの青いスーツに色鮮やかな髪の色に戻っていた。
 「ひいっ・・・ネウロ様、お許しください、貴方様が居られるとは思ってもいなかったのです」
 「フン、忌々しい夢魔め、・・・今更遅い。我が輩の大事なものを連れて行こうとした貴様の罪は重いぞ」
顔は人間で、身体はトカゲに似た生物は、グロテスクな檻に閉じ込められた。人間の顔の形をした檻の中の歯の部分は格子になっていて、ネウロは檻に火を付けた。
 「ひいいい・・・」
 「フハハ・・・夢だけを喰らい、生きて行けばよいものを・・・欲望で人間の魂まで喰らうからだ。安心するが良い。死にはせぬ。・・・苦痛は長く続くがな。・・・何、・・貴様が今迄喰らって来た人間どもの苦痛に比べれば大したことはないだろう。」
 「ぎゃあああああ・・・・」
檻の中の生物はネウロに蹴られて泥の川へと流された。
 「ネウロ・・・」
笹塚は後ろからネウロを抱き締めた。
 「笹塚・・・刑事・・・・」
 「あんたが助けてくれたんだな・・・・」
ネウロはくすくす笑っている。肩を揺らしながら。
 「これは夢ですよ。」
ネウロを前へ振り向かせると、笑ったまま、涙が流れていた。目を逸らし、ただ、涙だけが流れている。
 「妹さんに、感謝することですね、・・・彼女が居なければ貴方は摂り込まれていた。」
 「ネウロ・・・悪かった・・・もうどこにも行かない・・・あんたの傍に居る」
 「・・・・嘘つき」
一言呟いてネウロは笹塚と抱き合った。

「楽園」1話

 ネウロがいつものようにじっと、食事をしている姿を見つめている。青いスーツ姿のいつもの彼のような表情ではない。とても楽しそうにこちらを見つめている。
この部屋に泊まると彼は翌朝食事を作ってくれる。
 「美味しいですか?味見が出来なくて僕にはわからないのですが・・・」
料理本を見ながら一生懸命作っているかいもあって、美味しく出来ている。何よりネウロが作ってくれたのだ。不味い筈はなかった。
 「・・・美味いよ、凄く・・・」
ネウロは満足気に、食べ終わった食器を片づけ始める。その手を掴み、そっと彼の顔を包み込み唇を重ねる。ネウロは目を閉じて受け入れる。・・・互いに抱き合った。時計を見て慌てて玄関へと走る。
 「行ってくる」
 「行ってらっしゃい・・・夜、又来ます。」
その言葉に、胸がドキドキする。何十年ぶりだろうか?こんなに胸が高鳴るのは。昔付き合っていた女性にはこんなに時めくことはなかった。逆に「私がこんなに好きなのにいつも衛士は冷静だよね」と言って泣かれた。理由がわからなかった。自分は好きなつもりでいたからだった。「家族ばかり優先して、私はなんなの?」とまで言われた。・・・・今では彼女たちの言っている言葉がよくわかる。
今迄の恋愛は何だったのだろうかと。・・・彼と出会ってから今までの生活が一変してしまった。
そんな事をボーと考えていたら本当に熱が出て来た。
 「先輩ー、どうしたんですか?」
ぼんやりと石垣の声が聞こえた。
気が付くと医務室で横になっていた。医者に言われる。
 「働きすぎだね、熱も高いよ。薬出しておくから、ゆっくりと休んでね。」
 「・・・・・・。」


 「え、笹塚さんが・・・分かりました、ネウロに伝えておきます」
弥子は溜息を付く。学校の休み時間に丁度、携帯が鳴って、取ると、笛吹からだった。笛吹がわざわざ笹塚のために連絡を寄越したのだ。彼には身内が居ない。誰も面倒を見てくれる人がいないのだ。笛吹がネウロと笹塚との関係を知って、ネウロの連絡先が分からないので弥子に直接連絡をしてきたのだ。
 「俺が看病しますよ」
と言っている石垣をうざったそうにしている笹塚は
 「医務室で休むからいい」
と断った。だが、ここで休んでいては、仕事のほうが気になるらしくゆっくり休めない。おまけに石垣がうざい。
弥子は慌てて携帯でそのままネウロに連絡を取った。
 「どうした、カタツムリの殻を取った虫め。何か用か?」
 「それ、ナメクジね。・・・そんなことより笹塚さんが・・・」
石垣が笹塚を車に乗せてマンションへと連れてきた。笹塚はぐったりとしていて、石垣に肩を支えて貰っていた。
 「ああ、石垣刑事、済みません、お手数を掛けまして」
ネウロがマンションの玄関ホールで出迎えた。石垣から直ぐに笹塚の身体をひょいっと掴むとおんぶをする。
 「ちょ、・・・ネウロ・・・」
笹塚は恥ずかしくなって抗議の声を上げる。石垣はむっとして
 「お前、何だよ、何かうちの嫁がお世話になりましてみたいな感じやめろよなー、先輩は俺のものなんだからなっ」
ネウロはにっこり笑って石垣に言う。
 「僕が嫁の役割ですよ。・・・では、ありがとうございました、石垣刑事。」
そういうと足早にマンションの中へと入って行ってしまった。
 「俺の先輩が・・・」
残された石垣は情けなくその場に座り込む。
ネウロはすでに色々と準備をしてくれていたようで、寝間着きに着替えさせられ、氷枕を頭の下に敷いて、体温を測られる。三十八度。・・・・平熱が低いのでこれだけでもくらくらする。医務室で点滴を受けたので少しましだが・・・・。ネウロがスポーツドリンクを口に含み、口移しで与えられた。
 「ネウロ・・・」
情けないことに、手足が動かない。そのままされるがまま口移しでドリンクを飲まされる。かあ、と顔が赤くなる。余計に眩暈がする。
すごく気持ちがよい・・・別の意味で。そっと頬を触ってネウロは不思議そうに言う。
 「おかしいですね、何だか熱が上がったようだ。」
駄目だ、寝よう。そう思いながらも、ネウロを見ていると、黒いTシャツとジーンズに着替えて髪を纏め上げている。今朝はいつもの青いスーツだったのに。わざわざ着替えて、看病してくれているのだ。笹塚は毛布で顔を隠して寝たふりをした。
 「フム、寝てしまったようだな」
洗濯物をベランダで干しながら笹塚の様子を魔界虫で見る。・・・最近笹塚の家に泊まることが多いのでタオルやシーツなどで物干し竿が埋まってしまった。元々笹塚は同じスーツを三着買って着まわしているので、普段着はほとんどない。シャツと下着類くらいだがタオルケットやシーツ類の類が多くなった。・・・昨夜の事を思い出し、自嘲する。
 「まさか我が輩が人間如きに振り回されるとはな・・・」
乾いた洗濯物を畳み、クローゼットやタンスの中へとしまい込む。シャツもアイロンをかけておいた。やることが無くなったので、そっと眠っている笹塚の顔を覗き込む。前髪をさらっと上げると手を当てて熱を測ってみる。こうしてみると笹塚は随分と若く見える。起こさないようにそっとベッドの横で寝顔を見続けていた。


 「ちょっとお父さん、落ち着きなさいよ、恥ずかしいなー」
父は落ち着きがなくそわそわとしている。やれやれ、アニキの時でこうなんだから私が結婚する時どうするんだろう。

「楽園」注意書き

・短いです、五話くらい?
・ハッピーエンド?
・美味しい食事の二人ではありません。
それでもよろしければお読みください。

「暗黒王と人形の館」後書き(改改) ・拍手お礼

取りあえず、なんなんだろうか、この話・・・・。書きたかったのは暗黒王であって男娼のネウロちゃんではなかったのに、なぜかエロ満載のお話になってしまいました。
 書きたかったのは炎上する館で真実の愛に気が付き、抱き合う笹塚さんと魔人さま。あと、ネウロちゃんのために命を投げ出すところが書きたくてこんなお話になりました。
 正直書いていてイライラしました。どうして、王である笹塚さんが魔人様に惹かれて行くのかの過程を延々と書いて、そして男娼であるネウロちゃんを追い込むために、総受けにしてしまったこと。魔人様は汚したくなかった為、人形というネウロちゃんを作り出してしまいましたが、ネウロちゃんの魔人様とかけ離れすぎたキャラにしてしまって、書きながらイライラしてました。じゃあ、かくなって^^;でも、色々なお相手とえっちな事をするネウロちゃんはイライラしながらも楽しく書いていたような。早坂さんとの絡みは書いていて面白かったです。このカップリング書いている人いないのでまた、魔人様で書いてみたいです。
・・・・落書き帳に155ページも書いて、アップしようかと悩み、結局アップしてしまいました。内容が殆どエロで申し訳ございません;;最後の笹ネウは蛇足でしかなかったし・・・いや、魔人様との絡みが少なかったのでつい・・・。
因みに初期設定ではリコの役がテラでデイビット(オリキャラ)本読み返したら、デイビッド・ライスと言うキャラが居たの忘れた。。。_| ̄|○別人だと思ってね。・・・は吾代君の役でした。テラは書いているうちにレイプするキャラでは無くなったのと、吾代君は基本、私の中では受けなのでそぐわないという事で、オリキャラ作りました^^;。そう言いながら吾ネウ書いてたけど。やたら、乳首責めと、騎乗位多いのは私が萌えるので・・・・この変態め。後いつも以上に喘いでいて煩い。
あと、影のある笹塚さんが好きなので、受けな話も書いてしまい、すみません。今後も受けな笹塚さん出てくるかもしれません。描写はないですが。
エロい描写はとことんエロく書いてしまって恥ずかしい限りです。イクとか^^;普段使わせない言葉まで使わせてしまった。私が書いた話の中で一番ひどい出来で、本当にすみません。それでも、拍手とかメッセージとか嬉しかったです。拍手なくなれば読者がいない状態なので、もう、書かないと思っています。拍手下されば嬉しくて飛び上がります。ブクマも現在二十名くらいの方がつけてくださっているようで、まだまだ、笹ネウ派の方がいらっしゃるようで、嬉しいです。これからも細々と笹ネウ書いていきたいと思います。取り敢えず過去作を上げて行こうかな・・・最近話思いついても力不足で文章に出来ません。没ネタはたくさんあるのですが。最後まで読んでくださり、本当にありがとうございますm(__)mご感想・・・こんな作品ですが面白かった方だけご感想、メッセージなど下されば本当に嬉しいです。いつもくださっておられる方には、本当に感謝の言葉しか出てきません。ありがとうございます。
次回作は一か月あとくらいに・・・書き溜めしておいてまた、連載始めます。よろしくお願いいたしますm(__)m
あとがきまで読んでくださってありがとうございます。では、また・・・・。

 最後に・・・この場を借りて・・・・これを書いている途中で最愛の母が逝ってしまいました。・・・がんの宣告を受けて、一年間、本当に母は強かったと思います。よく頑張ったね、これからはゆっくり休んでください。
愛する母へ、愛をこめて。

------------------------------------------------------------------------------------------------------------拍手お礼11月4日9時・・・N様
うわあ、ありがとうございます、某サイトでお世話になっております。「美味しい食事」のご感想頂きましてありがとうございます♡
凄く尊敬している方なので、興奮しております^^しかも、沢山感想を書いていただきありがとうございます;;「美味しい食事」は食事しているのを、魔人様がにっこり笑いながら笹塚さんを眺めているという所が書きたかったので、分かってくださってとても嬉しいです。ありがとうございます、これからも素敵なネウロ様沢山描かれて下さいね、応援しております<(_ _)>
プロフィール

文香(soumei)

Author:文香(soumei)
最近同人活動も始めました、文香です。宜しくお願いいたします。ピクシブに下手くそイラスト上げています。主婦オタエロ笹ネウ書いています。同人活動が落ち着けば再びこのブログで連載を始めます。どうかよろしくお願いいたします。拍手とかメッセージとか喜びますのでどんどんお願いします。

 
  作品リスト 
 お手数ですが月別アーカイブにてご検索ください

・「森へおいで」 全65話 笹ネウ うそっこファンタジー 2013年1-2月

・「美味しい食事」全12話 笹ネウ 刑事と助手 2013年3月

・「卵が孵る日」全40話 笹ネウ うそっこファンタジー2 2013年3-5月

・「嫌がらせ大会」全9話 笹ネウ 笹塚さんがキャバクラに? 2013年5月

・「椿姫第一部」34話迄 笹ネウ 二人とも少年です 2013年5月-8月

・「手紙をくれた君へ」全13話 笹ネウ 森へおいで番外編 2013年8月-2014年1月

・「椿姫第二部」35話ー65話迄 笹ネウ 第二部 2014年1月-5月

・「二人目の男」全10話 吾ネウ 吾代片思い 2014年6月

・「椿姫第三部」66話―最終話 笹ネウ 最終章 2014年7月―2015年4月

・「美味しい食事2」全12話 笹ネウ 刑事と助手その2 2015年10月-11月

・「暗黒王と人形の館」全113話 笹ネウ ネウロちゃん総受け 2015年12-2016年11月

・「楽園」全5話 笹ネウ 歪な二人 2016年12月

・「暗黒王と魔人」全8話 笹ネウ ただやっているだけの話 2017年1月

・「二人目の男・2」全9話 吾ネウ 二人目の男の続編です 2017年2月

・「ノクターン」2009年発行の同人誌からの再録 笹ネウ 全11話 2017年3月

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